第1話★2DK
私は二十歳の女。
仕事はしていない。学校は高校を入学した二学期目に辞めたのが最後。
十六歳、ひとりぐらしを始め、四年近くは運送業に勤めていた。
それを辞め、ライブハウスでアルバイトし、風俗でアルバイトし、それも辞めて今に至る。
数々の恋愛や出逢い、仕事、ものをみて時間を経ても
今の私に残ったものは現金十二万と衣服、本、CD、そんなものだ。
今いるこの家は、私の家ではない。彼が私と住むために借りた部屋なのだ。
彼とは昨日別れてしまった。風俗だってやめたわたし。仕事なんて、ないわたし。動けない。
昨日までは専業主婦のような暮らしを送っていた。
彼を見送り、部屋を綺麗に保ち、洗濯をし、買い物に行き料理する。
そして彼の帰りをまつ。
一昨日までは好きだ好きだと言うよくいる2人でいたのに。
しばらくは居ていいから、でももう好きじゃなくなった。ごめんね。
一晩中問い詰めた。恐怖にみまわれた。こんなの初めてだ。怖すぎて彼に抱きついていた。
家も収入もなくなった。風俗も辞めろといわれて辞めたんだった。俺が食わせるからと。
今ではごめんしかいわない。
最悪な、なんてバカな成人になってしまったんだ!
またみつかるよ。また探せばいいよ。簡単にいうなボケ!残念ながら、仕事も部屋も探す気になんてなれない。
ここにいる限り。
う ご け な い !!
今こんなこと言っているが彼との日々は元々不安だった。それに、本当に愛していなかったかもしれない。
そんな風に思う時よく、十六歳のころの冒険を思い出していた。
十六歳の夏の冒険。




