表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/17

第十七話: ワンルームの幸せを掴む

後日、尊のワンルームは窮屈であるが活気に溢れていた。

尊、琥珀、そして居候となった凪。


「…ねぇ尊、いつまでこの狭い部屋に住むつもり?私も一緒に暮らしたいんだけど」

毎日遊びにくる鏡花が詰め寄るように尊の顔を覗き込む。

あの日、山から鏡花を助け出してから、鏡花はすっかりツンという棘を失って、尊に対してより積極的になっていた。

「鏡花、いくら何でもこの広さで四人は定員オーバー。いや三人でもきつい。いつか引っ越さないとね」


さらには琥珀と鏡花は今や尊の正妻の座をめぐって、隙アラバ火花をちらすライバル関係になっていた。

「ねぇ、尊、はっきりしてよ。どっちが本命なの?」

「ふ、二人とも正妻、ではダメとですか…」

尊がおずおずと提案すると二人の視線が一気に冷たくなる。

「情けないわねぇ。普段はあんなに格好良いのに。恋愛に関してはヘタレなんだから」

「二人とも大好きなんだ…許して…」

「…ホント情けない…」

「私はそういうところも、可愛いって思っちゃいますけどね」

「琥珀は優しいな…」

尊が琥珀を抱き寄せると、鏡花がさらにっとして割り込んできた。

「ずるい!私は嫉妬深いのよ!ほら私のことも抱きしめて」

「ごめんね、鏡花」

尊は苦笑しながら、もう片方の腕で鏡花を強く抱き寄せた。

三人の体温が重なり、部屋の温度が一段と上がる。


「ふふ、若者は元気で良いな」

お姉さん姿の凪が部屋の端で高級なチョコレートを頬張りながら見ている。

「尊よ、いちゃつくのも良いが、今夜はあのタピオカというやつを献上せよ。

さすればこの山神、今晩もお前たちの夜の営みを邪魔せずに暖かく見守ってやるぞ」


「…私の人生、いつからこんなに賑やかになったんだろう」

尊は、両腕の中にいる愛らしい二人とこうるさいお姉さんを見つめた。

非日常的で少しというかかなり窮屈であるが、これ以上なく満たされた日常。


その後も、三人は楽しくずっと暮らし、お姉さんも自分にぴったりな素敵な姫方を見つけ、

末長く幸せに暮らしましたとさ

おしまい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ