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『やっぱり君も顔--・・・』



そういう先輩の言葉をさえぎるようにボクは続けた



「最初は顔でした、それから笑う顔が好きになって・・・話しかけたら声がとても素敵で、いつも大胆で周りの男子に負けないくらい明るくて・・・でも、ときより見せる顔が誰よりも綺麗で・・・」



自分で言ってて恥ずかしくなるほど先輩のことを語った



「優しくて・・暖かくて、でも厳しくて・・」



先輩はなにも言わずにボクの口を見ている


まるで・・出てくる言葉を逃さぬように・・



「でも・・先輩を好きになる資格はボクにはありません。」



『え?』



先輩の口が開いた・・・



「ボクは今先輩が別れたって聞いて安心してます・・・少し心のどこかで・・・喜んでいます。」



正直な気持ちをぶつけた


そう、今ならどんな自分の気持ちも正直に先輩に言える。



「好きな人が悲しんでるときに・・ボクは・・ボクは・・」



『ふふ・・君は本当に面白いね』



聞こえた笑い声・・・


目の前の先輩笑っていた



『そんなの私だって思うよ』



そういうと先輩はボクに近づき・・



「??!」



抱きしめた・・・・



『ごめん・・今日だけ、今だけでいいから・・』



ボクは戸惑いながらも


先輩抱きしめた・・



服越しから伝わる体温・・・



冷たかった。



もう何時間ここにいたんだろうか・・


服はおろか肌まで冷たくなってる・・



『あったかい・・』



「そ・・それは生きてますから・・」



『なにそれ・・・あはは』



確かに自分でも意味がわからなかった・・



「さぁ帰りましょ?もう遅いですし。」



『そうだね。もう大丈夫一人で帰れるから』



そういって先輩はボクに背を向けた



「でも・・送りますよ?」



『だめ・・今このまま優しくされたら・・君の気持ちを利用しちゃう・・』



一瞬・・「それでもいい」と言いたかった


でも言葉を飲み込んだ・・



それをして一番苦しむのは先輩だ・・・



「わかりました。本当に気をつけてくださいね?」



『わかってるよ。じゃぁまた明日ね』




ボクは去る先輩に手を振った




でも・・・・その【明日】はこなかった。





次の日の朝


~♪~♪



「ん・・・?電話だ・・ん・・?」



知らない番号だ・・



「はい・・もしもし」



受話器の向こうからすすり泣く声が聞こえた



「あの・・どちら様ですか?」



『久しぶりね。覚えてるかしら?』



声の正体は・・先輩の母親だった



「あ・・お久しぶりです。でもこんな朝早くどうしたんですか?」



『・・・か・・薫が・・事故で・・』



「???!」



『光ヶ丘総合病院に昨日運ばれて・・』



昨日・・?



「なんでですか・・?」



『昨日帰りに事故にあって・・・』



ボクは目の前が真っ暗になった・・・


昨日の事故・・



ボクとわかれたあとだ・・・


あの後だ・・・




その瞬間ボクの頭に先輩の後ろ姿が見えた・・・



「あぁあぁっぁぁっぁあああっぁ!!」



ボクは泣いた・・


ひざが笑い


肩が手が・・・体全部が震えた・・・




そこでボクの記憶は途切れている・・





気が付くとボクは車内だった・・



『---*****?!』



誰かの声が聞こえた・・


親だった・・



『もうつくからね?』



つく・・・・?


どこに?学校に?



あぁ車だと先輩と会えないや・・・



《光ヶ丘総合病院》



・・・・病院?



親と共にある一室に入った・・



そこには包帯だらけの《センパイ》がいた・・



「せ・・ん・・ぱい・・?」



ボクが声をだすと先輩の両親が先輩に話しかけた



『ほら、薫・・・きてくれたわよ?』



「せんぱい・・・せんぱい・・・せんぱい!!」



ボクは先輩に泣きついた・・


後悔と悲しみと・・悔しさが目から流れた・・・



『やぁ・・ごめんね・・びっくりした?』



先輩は今にも消えそうな声で一言一言


話し始めた。




『ごめん・・君の気持ちにもまだ応えてないの・・に・・』



ボクは先輩の手を握った・・


自分でもわかるほどに震えたボクの手



『もし・・生まれ変わってどこかで会えたらいいな・・そしたら君が年上だ・・・はは』



「そんなに待てないです・・先輩・・・いやです・・せんぱい・・」



ボクは泣いた・・


悔しくて悔しくて・・泣いた・・



『そのときまだ私を好きでいたら・・・付き合ってほしいな・・』



そういうと先輩の手から力が抜けた・・


ボクは顔を上げ先輩を見た・・



そこには眠るように目を閉じた先輩がいた・・



ピ-------・・・




室内に響く機械音・・・




「・・・ボクが・・ボクが・・」



崩れるボクに先輩の母親が話しかけた・・



『薫はいつもあなたの話をしていたわ・・・』



「え?先輩が・・?」



『えぇ・・この前もあなたに告白されたと言っていたわ・・そのコはすごい良い子で外も中も素敵なコだって。でも自分には彼氏がいるから断ったって・・・』




知らなかった・・


てっきり冗談で片付けられたと思っていた。



『でも断るにもあなたを否定したくないって・・だから年下とは付き合えないなんて強引な断り方をしてしまったと凹んでいたのよ?』




《年上としか付き合わないの》



アレは先輩がボクを振るための・・うそ?



それを聞いた僕は自分の声が聞こえなくなるまで


泣き叫んだ・・・


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