キレた?大平さん
相変わらず短い内容ですが。
「どうしてトンネル内って‥‥」
ヒロは少し慌てた様子で言った為に、
「やっぱり‥‥そうなんだ‥千晶が言っていたから」
「‥‥‥‥‥」
「それで‥‥青葉は無事なのよね。なんて連絡すればいいの?」
大平は分かっていた。自分が麻酔で動けない事でヒロや千晶が気をきかせてくれたことを。
心配させまいと言う思いだった事を。
【あ、ありがとう大平さん】
「いいわよ。けど後でちゃんと説明してよね」
【ああ、わかった】
「で、なんて言えばいいの?」
【青葉にすぐそこから‥‥トンネルから離れるように、て。『結界の壁』が消えてトンネルの穴を塞いだ土砂や岩が青葉のいる所に転がったりしてくるをだ】
それを聞いた大平は一瞬言葉を失うが、
「じゃあ!青葉があぶないの?」
【ああ、だから大平さん!お願いだ!直ぐに青葉に連絡して‥‥クッ、】
「太田君?何かあったの?」
ヒロが最後苦しそうな感じに聞こえたので、大平は心配になり聞いたが‥‥、
【大丈夫、場所が暗いからコケただけ。それよりも青葉の方お願いします】
「ええ、わかったわ」
◇
ヒロは大平との『テレパシー』の様な会話が終わると青葉の事で安心したのか、その場に座り込んでしまった。
「はあー、これで青葉の方は心配ない」
カンナはヒロに、
「ヒロ、青葉は?」
「ああ、大丈夫だよ」
「そうなんだ。良かった。けど‥‥なんだか大平さんと話していたみたいだけど‥‥」
「うん?あ、ああ‥‥どうやら大平さんにも『妖精の加護』が付いたみたいなんだよ」
「えっ!」
「『妖精の加護』とな!」
「ああ‥‥『けど‥何故?こんな短時間で‥‥これではまるでこの状態が分かって誰かが大平さんに‥‥‥』」
「人間‥‥何故お前は他の者の心配をするの?」
アザゼルが不思議そうな顔でヒロ達に聞いて来た。
「アザゼル、そんなの当たり前でしょ」
カンナが言うとアクアも、
「ああ、普通は心配するぞ!知り合いならなおさらぞ!妾もヨッシが心配だ!」
それは人間にとっても妖精にとっても同じ事だ!知らない人(妖精でも)でもこの様な事故事件になれば心配になる。それが知り合いならなおさらだ、誰だって心配になる。
けどアザゼルの言葉にはなんだか人から見たら当たり前が当たり前ではない様に聞こえた。
「自分がこの様な状態なのに‥‥何故他人の心配をすることが‥‥」
「アザゼルお前も‥‥昔はそうだったんじゃないのか?ルシファだって」
「彼の方は変わられたわ。『悪魔サタン』になって‥‥」
◇
『結界の壁』の外ではヨッシが消防士やレスキュー隊に事情を説明していた‥‥がまだ誰も信じてもらえないでいた。
当然のことである。いきなり『結界の壁』と言われても目の前にはそのような物は普通の人には見えないのであるから。
「どうしたらいいのよ?」
青葉が悩んでいると頭の中に声が、
【青葉!青葉!青葉!】
「えっ!!?だ、誰ですか?」
辺りをキョロキョロしだす青葉。
【大平です。青葉。良かった!無事のようですね】
「大平さん⁈ど、どうして?」
【私にも分からないんです。太田君が言うには『妖精の加護』がどうとかって】
「えっ!大平さんにも『妖精の加護』が!後、ヒロ君は無事なんですか?」
食い入るように聞く青葉に大平は後ずさりする様な言い方で
【え、ええ。無事よ。カンナちゃんも】
「そ、そうなんだ!よ、良かった」
安堵のため息をする青葉に大平は、
【ねえ青葉、いったいあなた達に何が起こっているの?】
「それは‥‥信じてもらえるか‥‥死神があたし達の前に現れたんです」
【死神ですってえ!!!】
青葉は大平に今迄起きたことを簡単にまとめて言った。
「‥‥今はその様な状況なんです」
【‥‥‥‥‥‥‥‥‥】
「大平さん‥?」
【太田君、大丈夫て言ったのに‥‥大丈夫て‥‥青葉、青葉は安全な場所に避難して!私太田君に青葉が無事な事を言ってくるから】
「えっ、ええ。お願いします‥‥」
大平は凄く起こった様な言い方で言うと青葉は、
「大平さんなにそんなに怒って?まさかヒロ君何か大平さんに‥‥‥あり得るわね」
◇
プンスカ怒っている大平を見ていた千晶は、
「な、何急に怒り出すの?沙也加?」
「はあいい?私怒ってませんよ!ええ、怒ってませんとも!全くあなたって人は!太田君無事帰って来たら説教よ!後、千晶も!」
ギロリと千晶に目を向ける大平に
「な、なんで私が」
「千晶黙ってたでしょ!崩落事故の事を!」
「あ、あれは沙也加を心配させないと」
「とりあえず千晶も後で説教!今は太田君が先よ!」
『沙也加は怒ってキレると私より怖いからなあ‥‥太田君、無事帰って来ても沙也加に半殺しに会うわね。かわいそうに」
そう言うと千晶は手を合わせて合掌した。




