表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太田君の彼女は妖精さん⁈  作者: 本田 そう
PR
47/74

大平 沙也加 その4

大学に進学した私は新しい友達が出来た。

かけ 千晶ちあきは私よりも行動派で、人辺りも良いがなんでも言いたい事を言い、無神経が目立っていたので『KY(空気読め)欠ちゃん』とあだ名がついたほど。

そんな私の大学生活は平穏な日々が続いた。

秋の大学祭までは‥‥‥。


大学祭で行われる学祭美人コンテストに友達が私を推薦し出ることになったのである。

最初、私は断ったが友達が『どうしても』と頭を下げて頼んできたので、二つ返事で。

(因みに友達とは千晶とは別の友達である)


千晶に美人コンテストに出場すると言ったら


「私は美人コンテストとかは嫌いだなあ。だってあれってを生まれ持った人の勝ちが大半をしめるじゃないの」


とやはり言いたい放題言った。


「けど沙也加なら‥‥ねえ。結構美人だし」


「えっ!そんなことないよ!私なんか‥‥」


「またまたご謙遜を」


「ほんとだって!」


「えーーっ!私から見ても綺麗に見えるのに」


「う〜っ(赤面)」


と、千晶は私をからかい?ながらケラケラ笑いながら言っていた。


そして私はコンテストに出場。

なんと準優勝になったのである。

友達達は「やっぱり推薦してよかったわ」と言い、男友達は「俺、大平に告白でもしようかな」と本気交じりに言った。

ただ千晶だけは「‥‥準優勝おめでとう‥‥けど、う〜ん(悩み)なんか‥‥‥ねえ‥‥」

と引っ掛かる感じで。


そんなこんなでコンテストの表彰式の後にある男性から声を掛けられた。その男性とは一つ年上の加藤かとう 龍美たつみ先輩。

加藤先輩の家は昔からの大病院でそこの次男。既に長男が後を継ぐことが決まっている為次男である加藤先輩は自由気ままに生きていた。だから医大ではなくこんな何もないような大学に来たのである。


「準優勝おめでとう!けど俺は君が優勝すると思ったんだがね」


加藤先輩がそう私に声を掛けてきた。

私の女友達は「ねえ!あの人加藤先輩よね!かっこいい」と目がハートになっていた。そう、加藤先輩は身長が180位有りスタイルも逆三角形で小顔。おまけに足も長いし顔も宝塚に引けを取らないほどの美形。そして学内にファンクラブがあるほど。そんな加藤先輩から声を掛けられる事は幸運に近い物と女友達は言ったが千晶だけは違っていた。


「加藤先輩、沙也加に何かようですか!」


と鋭い目を加藤先輩に向けて話した。

加藤先輩はそんな千晶を見て、


「あっ!ごめんね。急に話に割り込んで来ちゃって。大丈夫、用が済めば直ぐに行くから」


「‥‥加藤先輩もしかして沙也加と付き合いたいとかじゃないですよね。もしそうなら加藤先輩のファンクラブの人達が怒るんじゃないんですか」


「あはははっ!そうだよね。そんな事をしたらファンクラブの達に怒られるよね」


加藤先輩は笑いながら千晶に言ってきた。

そして加藤先輩は優しくニコリとして千晶に


「安心していいよ。お付き合いして欲しいと告白しにきたのではないから」


そう言うと加藤先輩はいかにも高価そうな背広から名刺を出し、


「俺は大平 沙也加さんと友達になりたいだけなんだよ」


と言って私の目の前に名刺を差し出した。

私は「えっ!」と驚いたが、それよりも周りにいた女友達は「いいなあ」と羨ましそうに見ていた。私も友達ならと名刺を取ろうとした時、千晶が私の腕を掴んだ。


「沙也加!本当に加藤先輩と友達になるつもり!」


強い口調で言う千晶に


「えっ?千晶、大丈夫だって加藤先輩は千晶が思っているほどの人じゃないって」


「沙也加‥‥‥」


「大丈夫だって。心配してくれてありがとう千晶」


「‥‥‥‥‥沙也加‥‥」


「加藤先輩その名刺貰います」


「ありがとう。大平さん」


加藤先輩が私に名刺を渡すと千晶が


「じゃあ!私とも友達になって下さい加藤先輩」と。


加藤先輩は「うん?」としたが「いいよ」と笑顔で千晶にも名刺を渡した。それを見た女友達は「私も!」と。すると加藤先輩は「いいよ」と言って女友達に名刺を渡した。女友達は「キャアキャア」言いながら喜んでいたが千晶だけはまだ不信がっていた。


それから一週間が過ぎたある日、私のスマホに加藤先輩からラインが入っていた。最初は友達として会っていたが、加藤先輩の女性に対する心配りが女性のハートを射抜くのにそんなに時間はかからなかった。特に私は男性と付き合った事はないので、最初は加藤先輩の振る舞いに戸惑っていたが‥‥‥いつしか加藤先輩に恋をしていた。(ただ‥‥‥太田君の時の様なモヤモヤはなかったが‥‥)

そして12月の終わり頃にはお互いを下の名前で呼ぶようになっていた。


「沙也加、明日はクリスマスだけどあいてるかな?」


「うん、空いてるよ龍美」


「じゃあ、明日は一緒に‥‥‥」


クリスマスの日私は龍美が予約したいかにも高級そうなホテルで夜のディナーを‥‥そして私達はその日の夜一つになった。


年が明けて龍美からラインで新年の挨拶がきたが‥‥‥それっきり一週間が過ぎても連絡が無かった。こちらから連絡をしても音信普通。

大学が始まっても1月中は龍美は大学にはでてこなかった。私は嫌われたのか?と。しかしなぜ?と思うようになり一人悩んで泣いたりもした。1月中は何とか精神が保てたが‥‥二月に入ると友達が心配する程に元気がなくなっていた。

そんな私を千晶が心配して


「沙也加なにかあったのか?」


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」


「黙ってちゃわからないよ」


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥う、う、」


「えっ?」


私はいつの間にか千晶に抱きついて泣いていた。


「ちょ‥‥ちょっとどうしたのよ沙也加?」


私は千晶に龍美と付き合った事、今年に入り正月の一度以降返事がない事、そして彼と寝た事も。


「あのやろう!沙也加をほったらかしにして‥‥‥」


千晶はスマホで彼に連絡をするがでない。仕方なく彼の実家に連絡をすると彼は今、日本にはいなく海外に行っているらしい。いつ帰ってくるかも、行き場所も教えてくれなかったが‥


三月の頭になっても龍美は大学にはでてこなかった。そして私は体の異変に‥‥‥。

まさかと薬局で検査薬を買った。


「陽性‥‥‥‥」


そう、私は加藤 龍美の子を身篭った、妊娠したのだ。私は愕然とした。体の力が全身から抜け落ちるような‥‥まるで地の底に落とされたそんな感じがした。その後私は三日間大学を休んだ。千晶からは矢のようなラインや電話が来たが誰にも会いたくないそんな気持ちだった。


「沙也加‥‥あの子思い込むとなにしでかすか」


千晶は私が一人暮らししているアパートの大家さんから合鍵を借りドアを開けた‥‥‥。

そこには三日間飲まず食わずの私がただ呆然と横に倒れていた。千晶は直ぐに救急車を呼び病院へ、そこで千晶は私の秘密を医師から聞かされる。


「沙也加が妊娠だなんて‥‥やっぱりあの時私が無理にでもやめさせていれば‥‥」


私は暫く入院するとの事で千晶が着替えを取りに行くと私のスマホが鳴っていた。相手は加藤 龍美からだった。千晶はすぐに出ると開口一番、


「加藤!お前いったい何処にいる!!?」


「おう。だ、誰だよ?」


「誰でもいい!何処にいるかと聞いているんだ!」


「これ、沙也加のスマホだろ‥‥て、沙也加の友達か?」


「そんなのどうでもいい!何処にいるんだ!」


「はあ?沙也加の奴友達の助っ人を呼んだのかよ。あのな俺と沙也加は正月で別れたんだよ!」


「はあ?今なんて言った⁈」


「正月で別れたんだよ」


「別れただと!なに言ってんだ!沙也加は今あんたの子を妊娠してんだよ!」


「‥‥‥あっそ。それで」


「お前何とも思わないのかよ!」


「何ともって言ってもなあ、だいたい俺の子供だと証明するのがあるのかよ」


「証明‥‥‥けど沙也加はな!」


「出せよ証明!じゃあ違うなその腹の子は」


「な、何だと!やい、加藤!今何処にいるんだ!」


「はあ?スイスだよ。スイス。何だ!ここまで文句でも言いにくるつもりか?いいぜ、待ってるからよ!」


そう言うと加藤 龍美は切った。

千晶は沸々と湧き上がる怒りに持ったスマホに力が入り「ばかやろ!ばかやろ!ばか‥‥やろ‥‥。沙也加あんたもばかやろだよ‥‥あんな奴に惚れるなんて‥‥」‥‥‥。


四月下旬私はお腹の子を堕ろす決断をする。そして竹◯近くの産婦人科に行く途中、あの加藤 龍美と鉢合わせんする。あの太田君とも。




やっと大平 沙也加の過去話終わりました。

次回また話は今に戻ります。

m(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ