第37話 4日目 夜3
短いです。超短いです!でも必要だったのです!5日目で色々詰め込むためその準備です。
たまに忘れられる設定1:教会は町の相談役である。
アリアが教会に戻る際に1つの事を思い出した。
「そういえば孤児院へ入る条件聞いてなかった」
そう思い孤児院に詳しいレーゲの部屋をノックする。先程少しキツい事を言った自覚はあるため励ますのも忘れないようにする。
「どうぞ」
「失礼します」
書類とにらめっこをしているレーゲが顔を上げてあら?と声を漏らす。
「どうしたんですか?料理について何かありましたか?」
「それもですが、それとはまた別件ですよ」
「という事は孤児院についてですか?」
「はい。孤児院って入る条件とかあるんですか?」
「主だった条件は一度孤児院に入った人に案内して貰うことですね。入り口でエプロンを貰ったでしょう?」
「貰いましたね」
「アレを渡せるのは私たち住人なら無制限なのですが、アリアさんの様な冒険者ですと6人までしか渡せません。それにエプロンを渡されたからと言って子供たちが仲良くしてくれるかは別問題です」
「そうなんですか?」
「普通もう少し時間かけて仲良くなるんです……と言ってもアリアさんは実感沸きませんよね」
仲良くしてくれる子はスキル次第というのは後の検証で分かるのだが、今のアリアでは知る由は無い。
「教えていただきありがとうございます」
「どういたしまして。入る条件を聞くということは行きたい冒険者が居るということですか?」
「はい。とは言っても孤児院の子供たちの世話をしたいとかではなくて、単に髪型変えたい冒険者が多い様です」
「あらあら……でもわざわざそんなことしなくても近日美容院が開くと聞きましたけど?」
「そうなんです……え?」
「町の景気も冒険者達のおかげで良くなってますし、新しい商売を始めようとする住人もいるんだそうです」
「初耳なんですけど……」
「そのような新しい事業については教会も良く相談を持ちかけられますよ?主に資材の加工とかで。アリアさんも近々裁縫関係でメディカさんから頼まれると思います」
その手の事業に関しては神父に聞くのが一番手っ取り早いのですがと重要な事を呟く。それを聞いたアリアはそうですか……と言うしかなかった。
「孤児院についてはそれだけですか?」
「あ、はい。それと料理について何ですけど」
「なんですか?」
料理というワードで若干ビクついたレーゲに優しい笑顔で語りかける。
「レシピはこちらで用意します。大丈夫ですレーゲさんなら出来ますよ」
「本当ですか?爆発しませんか?」
「大丈夫ったら大丈夫です。明日夜9時半に厨房で」
では明日とレーゲに別れを告げて部屋を出る。その後、姉に情報を流してログアウトする。
町の発展は景気次第。孤児院に人が押しかけることは無いよ!
ギルドランクが上がると持ちかけられる依頼が町の発展に繋がることがあるよ!裏方だからこそ得られる情報もあるのです。そんな話
神父さんは何気に情報持ってるよ、聞かれないだけで。




