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脱兎《Escape From Rabbits》  作者: まっちゃ
メルティラビットフット
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夢幻・空想の夢

僕は幼い頃から、絵本が好きだった。物心がついたころには既に、家に絵本がたくさんあって。

幼少期は絵本を読んで、クレヨンで絵を描いて、趣味に没頭していた。それは、ほんの数年だけだった。

小学生になって、絵本が好きなことを周りに弄られるようになった。「ガキかよ」「男子のくせに」「ピンクが好きなの?」「コイツまた絵本持ってきてるぜ」「トイレ行ってる間にゴミ箱に入れちゃった」虐めはエスカレートしていった。

担任も見て見ぬふりをした。親に言いだすこともできなかった。

やがて僕は中学校に進学した。勉強に励み、彼らから離れるために少し遠い学校に進学した。

そこにも僕の居場所などなかった。

僕は学校に行かなくなった。母が病気を患って、毎日母のもとに通って、読み聞かせをした。僕はまた、絵本を読める環境に立てたことが嬉しかった。

けれど、それすらも長くは続かなかった。母が死んで、父は帰ってこなくなった。お金を稼ぐ手段のない僕は、あの頃お世話になった病院へと駆けだした。肺が苦しかった。

部屋を借りて、そこが僕の家となった。僕の身体には、癌ができていた。絵本を読んだ。絵を描いた。体力はなくなっていった。僕は1日のうち、ほとんどを夢の世界で過ごすようになった。

甘い桃色の世界。ウサギたちが飛び跳ねて、空は綺麗で、みんなが仲良しで、星が瞬く。平和を象徴したような、幻想。僕はこの世界の創造神として、ウサギたちに崇められた。心地よかった。だから、僕は名乗った。「キング・ラビット」と。今日から、僕が君たちの王だ。

そして僕は心に決めた。奴らに復讐すると。僕はゲームのために建物を追加していった。僕の夢の世界だから、かなり楽に終えることができた。準備は万端だ。

今宵も、血の雨が降る。

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