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品行方正な優等生薬剤師はエッチすぎる調剤室で理性が限界な件  作者: 薬師寺 あかね


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狭い調剤室!

完璧なエリートイケメン薬剤師が、狭すぎる調剤室でムッツリな本性と戦い続けるテンション高めの調剤室コメディです。

・旧帝大卒のプライド vs 目の前のノースリーブ

・セクハラとパワハラの狭間で情緒不安定になるコピー機前

・自分に興味がないクール女子の観察眼に悶絶する男の葛藤

白鳥薬局長の理性が何秒持つのか、ぜひ温かい目で見守ってあげてください!

ドラッグラベール白鳥南店、調剤室。

処方箋の束を片手に、俺――白鳥結月(28歳)は、絶望的な狭さの通路で身を縮めていた。

俺は旧帝大(北海大学)出身の超エリートだ。

ルックス良し、手際良し、コンプライアンス遵守。誰が見ても完璧な品行方正イケメン薬剤師。本部の「学術部課長」というエリートコースへの切符を手中に収めるため、実績作りの現場修業としてこの店舗に薬局長として着任した。

……はずだったのだが。

「ちょっと待て……なぜこの売上で、調剤室がこの狭さなんだ!?」

処方箋枚数は地域トップクラス、利益率も抜群。それなのに調剤室の構造はまるで「ウナギの寝床」である。大人が二人すれ違うのが限界の通路。棚と棚の隙間はもはや拷問器具の域だ。

「薬局長〜今日も暑いよ〜なんとかならなぁ〜い? ウチ売上良いんだから〜エアコンや広さなんとかしてぇ〜」

語尾を伸ばしながら話しかけてきたのは、副薬局長の神坂玲奈(27歳)。

横浜薬科学大学卒のアーバンレディであり、おっとりとした雰囲気を纏う癒やし系お姉さんだ。

だが、問題はその格好である。

まだ春だぞ? 確かに我が母校がある北海道の感覚から言えば最早夏かという暖かさではあるが、白衣の下が……ノースリーブ!?

「あ、暑くて白衣脱ぎたくなっちゃう……」

パタパタと胸元を仰ぐたび、白衣の隙間から覗く白い素肌と、しなやかな二の腕のラインが露わになる。

(えっ……エロすぎる……っ!!)

腕だ! 圧倒的な生の腕!!

なんなんだあの柔らかそうな質感は! アーバンレディの無防備な肉体美が、狭い調剤室の至近距離で俺の視界をジャックする。

「薬局長、顔赤いですよ? 熱中症ですかぁ〜?」

「っ……! いや、問題ない! 神坂副薬局長、業務に集中しよう!」

平静を装い、声のトーンを一つ落として答える。旧帝大の知性が、必死に理性の防波堤を構築する。

だが、試練は一つでは終わらない。

「ねー! 狭すぎますよねぇ〜! 薬局長にバチバチあたっちゃうよ〜!! でもでもセクハラってことにしません!」

背後から弾けたような声とともに、ピッキングの棚から滑り込んできたのは医療事務リーダーの桃井あかり(25歳)。

明るい小悪魔系の登録販売者で、とにかく距離感がバグっている。

(うわああああっ!? 物理的に当たってる! 当たりまくってる!!)

狭小通路ですれ違う瞬間、彼女の柔らかい腰元と太ももが、容赦なく俺の脚に密着する。

気を失いそうだ。絶対に彼氏とかいるタイプだろ! 美人だという自覚がないのか、それとも俺を弄んで楽しんでいるのか!?

特に危険なのは、自動分包機とコピー機に挟まれた「開かずの魔の地帯」だ。

処方箋の裏紙を補充したい。だが、下手に油断してコピー機へ手を伸ばせば、作業中のあかりちゃんの背中やお尻に間違いなく接触する。

(くそっ……! 『薬局長がコピー用紙ごとき補充するか!』と下にやらせたらパワハラになるリスク! かといって自分で手を伸ばして触れたらセクハラになるリスク! なんだこの究極の二択は!!)

コピー機の前で挙動不審に固まる28歳・旧帝大エリート薬局長。

傍から見たら相当ダサいだろう。だが俺にとっては死活問題なのだ。このじゃじゃ馬共め!!

そして――この調剤室における最後の鬼門。最大の敵。

「白鳥薬局長。散薬の鑑査、準備が整いました」

声をかけてきたのは、今年入ってきた新人薬剤師・氷室涼香(24歳)。

東京理科大学卒のエリートで、隙のないクール美人。ボルドーのピタッとしたニットの上から白衣を羽織り、新人とは思えない圧倒的な堂々たる佇まいで迫ってくる魔女だ。

涼香は無表情のまま、俺の顔と胸元をじーっと観察し、淡々と口を開いた。

「また心拍が異常ですね……一度ホルター心電図を受けることをオススメしますわ……」

「原因を作っているのは貴様だーーーっ!!」

……と、心の中で絶叫する。

涼香は俺の焦りや動揺を、単なる「男性の生理反応のサンプルデータ」として観察して遊んでいる節がある。悪魔的だ。普通、新人ならもっと薬局長にドギマギするだろうが!

しかもタチが悪いことに、氷室涼香は俺という人間に全く興味がない。

恋愛感情も好意もゼロ。ただ純粋に、知的好奇心と業務効率のロジックだけでこの至近距離をキープしているのだ。

(くっ……! 俺をただの『反応が良い生体サンプル』みたいに扱いやがって……! 興味がないくせにそんな色っぽいニットを着て、無表情で距離を詰めてくるな!! その冷徹さが……逆に余計興奮するだろうが!!)

いや、落ち着け! 俺の推しは断然、神坂玲奈副薬局長だ!!

あの無防備なお姉さんの腕に挟まれたい! 包まれたい!!

(腕……腕……腕!! ドゥアー!! 静まり給えー! 俺の煩悩!!)

頭の中で阿修羅像のように叫びながら、俺は必死に眼鏡のブリッジを押し上げた。

グッ……保つんだ、俺の旧帝大プライドよ……!

このエッチすぎる密室に屈し、品行方正の看板を下ろすわけにはいかない!!

本部の学術部へ行くまでの、苦しくも恐ろしく長い1年間の修業――その火蓋が、今切られたのだった。

(耐えろ白鳥結月……! 負けるな白鳥結月……!!)

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