表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/24

オテンキアメ

「明日から夏休みだなー」

「じゃあこの日に8時集合だよ。忘れないでね」

「うぉー、勉強させられるぅー・・・」



明日から夏休み。真友たちは中学校最後の夏休みだった。


チラッと木坂を見る。


「・・・っ!」

1人で顔を赤くして、真友はそっぽを向いて――――――


ドンッ!


「わっ」

「あっごめーん。真友が急に変な方向向くから悪いんでしょうけど」


・・・音葉だった。


「音葉・・・」

「そんな目で見ないでくれる?さんざん、私振り回しといて・・・」


・・・いつからこうなっちゃったんだろう。

真友は音葉の後姿を見て思った。




「有岡、あのさ」

「ん、なあに?」


「・・・放課後、体育館裏来てくんないかな」

「え・・・」



「きゃぁっ、木坂君!!有岡さんに告るの!?告っちゃうの!?」「いやぁー木坂くぅーん!!!」



・・・告白・・・?



「じゃ、そこで、な」

「うっ、うん・・・」


・・・木坂から告白される・・・?うそ、そんなことってあるのかな!!?真友は1人でパニック状態に陥った。



「・・・」

木坂の横顔を見ながら真友は、1人、恋の妄想を爆発させていた。









「・・・お天気雨だ?」


放課後。

体育館裏に来た真友は、空を見上げた。


「・・・めずらしい」



空にはくっきり、太陽がこちらを向いてのほほんとしていて。そんな中から、雨がパラパラと降ってきて。



「・・・木坂くん、遅いなぁ」

やっぱり私をはめただけのワナだったのかな?



真友がそうため息をついた瞬間だった。




「ごめん有岡!おそくなって」


「・・・木坂くん」



「えっお天気雨か?めっずらしいなあー」


木坂は空を見上げてそう言った。




「・・・まあちょうどいいや」

「え?」

「有岡、雨好きだったろ。・・・ちょうどいいってこと」



・・・???


・・・真友はドキドキしていた。

今から私、告白される――――――・・・。






「・・・有岡、俺、有岡のことが・・・・・」


間があった。


「・・・ぅっ、す・・・っ、・・・好きだ!!!」




・・・パラパラ、パラパラ・・・。


雨の降る音だけが、体育館裏に響いてる。


真友は呆然と立ち尽くした。



「有岡、返事、考えといて。・・・待ってるから」



「・・・木坂くん、私―――――――」




「真友せんぱーーーーーいっ!」

大声が響いて、真友は言おうとしたことを飲み込んだ。


「・・・蓮くん・・・?」


・・・そうだった。どうしよう。

私蓮くんに断らなくちゃ・・・。



「ごめんなさい、蓮くん。・・・私やっぱり、蓮くんとは付き合えない」


「・・・うん。・・・木坂先輩のこと好きなのわかってるし。・・・分かった」





蓮くんがそう言って去っていった。



「・・・これで、いいんだよね」


真友はつぶやいた。



「木坂くんは、音葉のこと好きじゃないんだから。・・・音葉と私は、もう友達じゃないんだから・・・」


言ってるうちに、悲しくなってきた。


「・・・私・・・音葉の友達じゃないんだから!」



叫んだ。

もうすぐ部活も引退だし。蓮くんとはかかわらないんだろうし。



真友はそう思った。



そんな真友に、近づく影があった・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ