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大部屋俳優、ハッタリだけで戦国を成り上がる!~抜刀ゼロ、人を斬る度胸もゼロ! 持ち前の超一流演技力(顔芸・ドス声・死んだふり)を武器に、気づけば出世街道を爆走中〜

作者:友理 潤
最新エピソード掲載日:2026/11/07
俳優歴三十年、四十八歳。

斬られ役や悪代官の手下ばかり演じてきた大部屋俳優・霧島兼嗣は、苦節の末に掴み取った時代劇の主役の座を、クランクイン前日に制作費都合で奪われた。

失意のあまり倒れ、目覚めると――そこは泥と血にまみれた本物の戦国時代。

よりによって腰には錆びた刀。

人を斬った経験などあるはずもなく、抜刀する度胸もゼロ!

(頼むから誰かカットをかけてくれ! 本気で斬りかかられたら一秒で死ぬんだよ!!)

内心で泣き叫び、胃痛に悶絶する兼嗣だったが、温かい飯を分けてくれた村人や不器用な仲間を前に、三十年培った『役者魂』が目を覚ます。

静止した水面のような足捌き。
大地を震わせる重低音のドス声。
歴戦の修羅すら射竦める狂気の顔芸。

そして、防具の隙間を突いた完璧な『偽装刺殺(死んだふり)』の演出力!

「……動くな。間合いを誤れば、首が飛ぶぞ」

刀を抜くことすらせず、凶悪な野盗を退散させ、鬼上官を救い出し、気づけば「人を斬るまでもない天下無双の剣客」「底知れぬ名軍師」として周囲が勝手にひれ伏していく!?

南に北条、北に上杉。滅亡寸前の弱小領地・坂戸城の狸親父な城主に目をつけられた兼嗣は、生き残るために命懸けの「大舞台」へと挑むことに――。

本当は女好きで美味しいご飯が食べたいだけのおじさんが、超一流の演技力と人情で乱世を騙し抜く、痛快戦国成り上がり劇!
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