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侯爵様の悪役令嬢(自称)  作者: 杉野みそら
第七章 ルシアの過去

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溺れても悪役令嬢

 でも不思議と、寂しいとはあまり思わなかった。

 本があったし、庭があったし、両親も「ルシアは今のままでいい」って言ってくれたし。


 特に屋敷に併設された図書館は大好き。

 屋敷の中庭と川には、珍しい生き物がたくさんいて私のお気に入りだったわ。


 そんなある日ーー


 私はいつもの様に一人でかえるを捕まえにきていた。

 侍女がいるとかえって邪魔だし、落ち着けない。


 きらきらと陽光を映す、屋敷裏の小さな川。

 屋敷が近いから一人でもいいよね。

 この水も浅く、足首くらいの深さしかないし……


「……見つけた!」


 石の影から、ぴょこんと顔を出したカエルを見つけて、私は目を輝かせた。


(よっしゃ〜!!あと少しで捕まえられそう!!)


 私は裾が濡れるのも構わず、川の中へ一歩踏み出した。

 冷たい水が足に心地よくて、夢中で手を伸ばした、その瞬間だったーー


「あっ……」


 つるっ!


 足元の石が滑り、体が前に傾く。


「やばっ……!落ち……」


 ばしゃん、と水音が立ち、視界が一気に水で満たされる。


 ーーあれ?なんかこの状況ってハムレットのオフィーリアみたいじゃない??こうして川の流れに乗って、そしてオフィーリアは歌うの。


 ……って違う違う!急いで岸に上がらなきゃ……


 息ができない!

 もがこうとすればするほど、水が口に入ってくる。


 ーー私がゴボゴボ暴れていたその時。


「危ない!」


 低く、けれどはっきりとした心地よい声が聞こえてきた。侍女じゃないわ!


「ブクブク……」


 そうこうしている間に、私の体はどんどん水に沈んでいく。


 えっ私このまま死ぬの??転生するなら悪役令嬢でお願いします!


 などと私が考えていた時ーー


果たして溺れたルシア様を助けてくれる人はいるのでしょうか!?

溺れても悪役令嬢に転生先を願うなんて、ルシア様強いね。笑


※「ハムレット」はシェイクスピアの戯曲で、オフィーリアは柳の木に登った時に枝が折れて川で溺れ死んだと言われています。


最後まで読んで頂きありがとうございました。



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