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24.森の中の草原。

翌日早朝にはもう雨は上がっていた。


ラファエルは元々今日で引き上げる予定だったから

フレンドになったばかりで残念だが、ここでお別れだ。


「登録そのままにしとくから、今度一緒に行こうな」

「もちろん!その時はお願いします」


フレンド登録は一定の人数までは登録自由。

外す事も出来るが、フレンド同士だと連絡が取れたり

ギルドに行って正式なメンバー募集をかけた時などは

お知らせが届くようになっていたりするのだ。


「じゃ、俺行くわ」

ラファエルはヒョイっと木に登ると

跳躍力が強化された靴を履いているらしく

颯爽と枝と枝を縫うように跳び移り去って行った。


「行っちゃったね」

「さあ、俺達もそろそろ行こうか」


野営にも慣れて来た気がする。

手際よく準備をして次の目的地へと向かう。


「わぁ〜広〜い!」

少し歩くと森の中に突然穴が空いたかのように

そこだけ円形に広がる草原が現れた。

地図上にあるポッカリ草原で間違いなさそうだ。


魔獣や魔物の姿は見当たらないが

ここには様々な動物達が集まっている。

人が管理しているのか、井戸がぽつんと建っていて

その周りの湿った土を子連れのモリジカが食べていた。

さながら憩いの広場といったところか。


(......目を離した隙に乗ってるし。)

さすが自然と共生している“精霊”なだけあり

怒らすと恐い雄のモリジカを乗りこなしている。

なんて自由。フリーダムなんだ君は。


「レオも乗せてあげるよ〜?」


いや、俺は結構です。

それよりせっかく井戸があるのだから水を補給する。

この辺りはミネラル質が多いからか

お茶を入れようとお湯を沸かすと白く結晶が浮いた。


「もう行くよー。早く降りて来て」

「待って〜!あと一周だけ〜キャハッ、キャァ」


動物と戯れる精霊。

差し込む光で幻想的なエフェクトが効いている。

女神っぽくて...良い。カメラ持って来ればよかった...

なんて、一瞬思ってしまった。



いいかげん草原を出て魔物を探す。

林の陰からごそごそと音がして

急に飛び出してきたのは“ピノラッド”だ。


選択肢には“にげる”しかないという

ピッピィと同じく戦うの好きじゃないんで系の

本来なら討伐しなくても影響がない奴。


だがしかし。今回の討伐は“一掃”が目的であるため

申し訳ないが取り逃がす訳にはいかない。

Uターンして必死で後を追ったのだが

逃げる能力が高いのでポッカリ草原の中に入り込む。


背の高い草に隠れて見つからない。

後方からウェザーがモリジカに飛び乗り走り出した!


確かに上からなら丸見えだ。

モリジカの細かいステップでピノラットを追い詰めると

片手に持った剣の腹でスコーンと打った。

(...なんかこんな競技あった気がする。)


残念ながら草原の外まで飛ばしてしまったため

アイテム回収は難しいから諦める。

後でちゃんと報酬は貰えるから良しとしよう。



出発から早四日。

準備の日も入れたらもう五日も経過している。

帰るのにも結構時間がかかるし

ケニーがくれた一週間の休みをを超えてはマズイので

余裕をもって今回の討伐から離脱する事にした。


木漏れ日がキラキラと輝く森の中。

俺達は来た道の半分位を目指して引き返す。

今日も色々な発見があった。

彼女にまさか“騎乗スキル”があるとはね。

しかも馬じゃないし。


パカ...パッカ...パカ...パッカ...パカ...パッカ...

実はまだ乗っている。


飼いたいとか言い出しそうで心配だったが

ウェザーは目的地に到着すると

労(ねぎら)うように優しく鼻を撫でてから放った。

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