砂金探し その16
ドゴォォォォ!!
金色の激流が、
カラノ鉱山へ流れ込みます。
かつて枯れていた山が、
水を飲み込むように震えました。
ゴゴゴゴ……。
岩のすき間へ水が走る。
地下へ流れる。
乾いていた大地が、
少しずつ色を取り戻していく。
鉱山喰らいは、
その流れをじっと見つめています。
『……あったかい』
静寂。
そして。
ぽつり。
山のあちこちに、
小さな花が咲き始めました。
一輪。
また一輪。
灰色だった景色に、
色が戻る。
町の人たちから歓声。
『止まった!!』
『洪水が収まってる!』
『山が水を受け入れてるぞ!』
ショウタ、
その場にへたり込みます。
「今回マジで総力戦だった……」
白もふも、
べちゃべちゃになりながらうなずき。
『いっぱい流れた』
巨大猫。
『雑な感想』
そのとき。
小さな金色カエルが、
ぴょこんっと岩へ飛び乗りました。
そして。
大きく息を吸います。
『じゃあ――』
『流れ、つなぎます』
静寂。
カエルの体が、
ぽぅっと光り始めました。
小さかった姿が、
少しずつ大きくなる。
水が集まり、
風が渦を巻き、
山じゅうの川が反応。
そして――
巨大な“水の輪”が、
空へ現れました。
クロックが驚きます。
『水脈接続現象……!』
ショウタ。
「また難しい単語!」
すると。
空の水の輪から、
きらきらした雨が降り始めました。
でも。
普通の雨じゃない。
落ちた場所の土が元気になり、
草が芽吹き、
川が生まれていく。
遠くの山まで、
少しずつ緑色。
鉱山喰らいは、
その光景を見ながら、
静かに言いました。
『……流れてる』
『もう止まってない』
黄金龍もうなずきます。
『山は、回り続けるものだ』
星川ヌシも川の中で笑っています。
『水も同じ』
ショウタ。
「みんな先生みたいになってきたな……」
そのとき。
白もふが、
ぽつり。
『じゃあぼくも回る?』
ショウタ。
「何を!?」
白もふ、
真顔。
『ごはん』
「ただの食欲!!」
みんな大笑い。
すると。
カラノ鉱山の地面が、
ふわっと光りました。
ぽこっ。
そこから出てきたのは――
小さな“水晶の芽”。
透明で、
中に水が流れているみたい。
カエルが目を細めます。
『新しい竜脈の赤ちゃん』
ガンテツのおじさんが、
そっとその芽を見つめました。
「……昔は掘ることしか考えてなかった」
「でも、育てるって道もあるんだな」
静寂。
ピースケはにこにこ。
「はいですぅ。」
その瞬間。
メカリンが、
また設計図を取り出しました。
ショウタ。
「やめろ」
メカリン。
「“自動竜脈保育装置”を――」
「学習しろぉぉぉ!!」
しかし。
小型ドリル軍団が、
すでに目を輝かせています。
『保育!』
『育成!』
『今回は優しく掘る!』
ショウタ。
「優しく掘るってなんだよ!!」
そのとき――
空の巨大な水の輪の向こうで、
何かが動きました。
静寂。
カエルが、
ぴたりと固まります。
『……あれ?』
ショウタ。
「今度は何!?」
水の輪の向こう。
雲のさらに奥。
そこに――
“空に浮かぶ巨大な大陸”が見えました。




