砂金探し その8
『採掘!』
『掘削!』
『穴こそ人生!』
小型ドリル軍団、
黄金龍のまわりを高速旋回。
ぶいぃぃぃん!!
白もふ大喜び。
『いっぱい飛んでる!』
ショウタ。
「かわいい寄りで来るな!」
黄金龍は首をかしげています。
『……ハチではない?』
メカリンが青ざめました。
「まずい!」
「あの子たち、“自動効率化モード”だ!」
ショウタ。
「名前がもう危険!」
次の瞬間――
ドリル軍団、
黄金龍のしっぽへ突撃。
ガガガガガ!!
黄金の鱗が削れ始めます。
黄金龍。
『くすぐったい』
ショウタ。
「耐性高いな!!」
でも。
問題はそこじゃありませんでした。
削れた金粉が、
風に舞います。
キラキラ……。
すると。
山じゅうの鉱石が、
共鳴開始。
ゴゴゴゴゴ……。
クロックの顔色が変わります。
『まずいです』
ショウタ。
「また!?」
クロック。
『竜脈全体が活性化しています』
『このままだと、山が“成長”します』
静寂。
ショウタ。
「……山が?」
その瞬間。
ドゴォォォン!!
地面から、
巨大な金の柱が生えました。
家サイズ。
さらに。
別の場所からも。
ドゴン!!
ドゴン!!
町中から、
金鉱石の塔がニョキニョキ生えてきます。
鉱夫たち絶叫。
『家が埋まるぅぅ!!』
『風呂場から金山出た!!』
『便所が黄金化したぁぁ!!』
白もふ。
『夢!』
「違う!!」
メカリンも大混乱。
「制御不能ですー!!」
小型ドリルたちは、
ますますテンションアップ。
『掘れば増える!』
『増えれば掘れる!』
『最高!』
ショウタ。
「資源バブル思考!!」
そのとき。
黄金龍が、
ちょっと困った顔で言いました。
『……山が興奮してる』
サヨが聞き返します。
「山って興奮するの?」
『する』
「するんだ……」
すると。
星川ヌシが川から顔を出しました。
『金が増えすぎると、川の流れが止まる』
クロックもうなずきます。
『自然循環バランスが崩壊します』
ショウタ。
「この世界、毎回“ほどほど”がテーマ!」
しかし。
ドリル軍団は止まりません。
ついには、
黄金龍の背中へ着地。
ガガガガガ!!
黄金龍。
『あっ』
ショウタ。
「“あっ”じゃない!」
その瞬間――
黄金龍の背中から、
超巨大な“金の芽”が生えました。
にょきぃぃぃ!!
空へ一直線。
雲を突き抜ける。
町全体に影が落ちます。
メカリン、
顔真っ青。
「ま、まさか……」
クロック。
『竜脈暴走臨界点です』
ショウタ。
「日本語が怖い!」
金の芽は、
どんどん膨らみます。
そして――
先端が、
ぱかっ。
開花。
中から現れたのは、
巨大な“金色の花”。
しかも。
花びらの中に、
ぎっしり宝石。
町の人たち。
「「「おおおおお!!」」」
ショウタ。
「ダメだ目が金になってる!!」
実際、
鉱夫たちの目がキラァァンしてます。
ガンテツのおじさんまで。
「……ちょっとだけなら採っても」
「ダメぇぇぇ!!」
すると。
黄金の花が、
ゆっくり口を開きました。
静寂。
花、
しゃべる。
『……おなかすいた』




