ピースケの朝食 その3
バサァァァッ!!
巨大な虹色の翼が、
家の天井を突き破りました。
ドゴォォン!!
木の破片が舞い上がります。
ショウタ絶叫。
「家ぇぇぇ!!」
サヨはぽかん。
「すご……。」
虹色の翼は、
朝日を受けてキラキラ輝いていました。
赤。
青。
金。
まるで空に虹が広がったみたいです。
しかし。
ピースケ本人は困惑顔。
「えぇぇ……。」
ミニピースケたちも、
『おおー!』
『かっこいいですねぇ!』
『飛べますかぁ?』
好き勝手言っています。
ショウタが頭を抱えました。
「分身がうるさい!!」
その瞬間――
ピースケの翼が、
勝手に羽ばたきました。
バォォォッ!!
突風発生。
テーブル回転。
パン飛翔。
ショウタ発射。
「うわぁぁぁぁ!!」
サヨはイスにしがみついています。
タヌキは完全に転がりました。
「めちゃくちゃだぁぁ!」
そして――
ふわっ。
巨大な体が浮きました。
静寂。
ショウタが天井を見上げます。
「……飛んでる?」
ピースケもびっくり。
「飛んでますねぇ。」
次の瞬間。
ズドォォォン!!
ピースケ、
屋根ごと空へ。
「待ってぇぇぇ!!」
村中へ虹色の羽が舞います。
ミニピースケたちも大騒ぎ。
『本体飛んだぁ!』
『追いかけますぅ!』
『パン持っていきますぅ!』
なぜかパンを抱えて飛ぶ個体までいました。
ショウタは外へ飛び出します。
空では――
虹色の巨大ニワトリが、
ふらふら飛行中。
村人たち大騒ぎ。
「虹の鳥だー!」
「神様!?」
「いやニワトリ!!」
サヨが叫びました。
「ピースケー! 大丈夫!?」
しかし。
ピースケは空でぐるぐる回っています。
「うわぁぁ、操作がぁぁ……!」
完全に初心者飛行。
そのとき――
虹色の翼が強く光りました。
ピカァァァ!!
ショウタが嫌な予感。
「なんかチャージしてない!?」
次の瞬間――
ドォォォォン!!
虹色ビーム発射。
空へ巨大な虹のアーチができました。
村人たち拍手。
「きれーい!」
「平和な被害!!」
しかし。
ビームはそのまま山の方向へ飛んでいきます。
サヨの顔色が変わりました。
「あっ。」
山の向こうで、
ドゴォォォン!!
巨大なキノコ雲。
ショウタ絶叫。
「なんか当たったぁぁぁ!!」
すると数秒後――
山のほうから、
ゴォォォォ……。
聞き覚えのある咆哮。
ショウタ、青ざめます。
「……嫌な予感しかしない。」
そして。
遠くの山頂から、
巨大な影がゆっくり立ち上がりました。
金色の目。
超巨大な角。
山神です。
しかし今回は――
頭に虹色のアフロみたいな羽毛が生えていました。
静寂。
サヨが吹き出します。
「ぶふっ。」
ショウタ、崩れ落ちます。
「山神までおかしくなったぁぁぁ!!」




