勇気を振り絞って…
少し書き方変えました。
これから、少しずつこの書き方に直していきます。
前の方が良かった時は言って下さい。
これは戻しませんが、書き方は戻すので…。
「って訳で、この前のテロの問題も解決して、無事に上位クラスも帰ってきたことだし解放されたぞ!
野郎共!準備はできているか!序列戦だ!お前らの名誉挽回のチャンスだぞ!」
『オォー!』
テロの問題が終結して一週間後の帰りのHR…。
先生の言葉にしっかりと反応し一体、何人の人が叫んだのだろう?
意外と多かったな…。
まぁ、所々に「どういう訳だろう?」という疑問を持つ者もいるけどな。
「んで、序列戦の説明に入ろうと思うが、その前にお前達がつい最近デザイン要望出させてもらった端末を配るぞ!
出席番号順に取りに来い。」
それは俺がテロの件で少し休んでいる時に出されたやつだろう。
気を使ってもらい休学させてもらった時のやつだけど、勿論それやらせて貰った。
先生直々にお見舞いに来て渡されたプリントにそのデザイン要望がありそれを書いて出すまで帰らないとか言い出したことは良く覚えている。
その時、確か思い付かなくて500年前の携帯端末のデザインを要望したんだっけ?
その時、アクセサリーじゃないと説明するのが大変だった。
俺達は順番に取りに行き、俺達は小さめのダンボール箱貰った。
「貰ったらサッサと開けていいぞ。」
グラフト先生のその一言で周りが箱を開け始める。
そこには多種多様のアクセサリーを手に持つ者の姿があった。
質素なブレスレットもあればピアスもある、ゴテゴテのネックレスなんかもある、人によっては指輪タイプも…。
そして、俺はというと薄くて平べったくて黒色の物である。
そこにはボタンらしき物が側面に右に一つ左に二つそして左の方にはスイッチらしき物もある。
表だと思われる方には旧式で今はもうテレビにあるか無いかと言われる程の絶滅危惧されている画面がある。
そう、これは500年前にあった携帯、スマホの形である。
俺は下の方を見るが勿論充電用のプラグを指す穴は無い。
それもそうだろう。
超能力が発達してから充電という概念が無くなった。
俺達、超能力者は何のエネルギーを使用せずに能力を使用している訳では無い。
確か、このエネルギーを見つけた人の名前から取って『十六夜』という名前だった筈…。
まぁ、この十六夜というエネルギーのおかげで世界にエネルギー革命が起きた。
最近の携帯端末は全て十六夜を使用した物になり充電不要という機能で更には防水技術を施す必要が無いという良いこと尽くめという。
そして、今回渡された携帯端末はホログラム式携帯端末である。
AR式が主流のこのご時世に何故ホログラム式なのだろうと思ってちょっと聞いて見たら、『そんな事したら授業中に携帯を弄り放題になるだろ。』と言われた。
どおりでARの劣化でARより必要な技術力が高いホログラムを採用した訳だ。
「全員、無事に配られたな。
それじゃ、説明を始める。
まず、今配った携帯端末は普通に携帯として使用が出来る。
更にこの学校用に仕様を変えており、序列戦の対戦、申し込みをこれで行うことが出来る。
というか、ぶっちゃけて言うがこれでしか出来ない。
それで対戦表なども通知がそれに来るように設定してある。
序列戦関係の施設の利用の全てこれを通して行える。」
俺達は全員して自分の携帯端末を起動して利用法を見る。
それを知ってかグラフト先生は話を一度切り、俺達を眺める。
全員確認を終えたあたりから再びグラフト先生は話し出す。
「ここから本題に入るぞ。
まず、序列戦についての説明だ。
お前達は携帯端末のホーム画面にはデジタル時計と右上に3桁の数字がある筈だ。
その数字は学年序列の今現在の自分の順位だ。
少し話が逸れたな、序列戦は基本的に勝てば順位が上がる。
まぁ、シンプルな構造だな。
一位に勝てば一位になるとでも思ってくれればいい。
一人が序列戦を申し込める回数は1日一回。
申し込んだ時間にもよるがその日のうちに序列戦が行われる。
基本的に拒否は出来ないが例外も存在する。
例えば、100位の人が49位の人に勝負を申し込む時だ。
理由としては自分の順位から50位以内の人以外に申し込むと申し込まれた側は拒否権を行使することが出来てしまう。
そんなことになると一刻も早く少しでも上を目指したい人にとっては無駄な時間を食うことになる。
そこら辺は気をつけるように。
一気に説明をしたが質問、疑問は?」
「はい、順位が上がった場合はクラスはどうなるのですか?」
「そのことか、それは勿論…クラスも上がるに決まっているだろ。」
その言葉を聞いた瞬間、周りは騒つく。
そう、上のクラスに行きたいと思っている人にとっては嬉しいことだった。
かといって、最底辺のクラスだから明らかな差別などは無い。
実技が無いこと除いては基本的には殆ど同じ扱いにされている。
最後に違うことは就職先などの範囲だろう。
最高のクラスは勿論、いろんな会社などから引く手数多だが、最底辺のクラスは少ないどころか、ほぼ無いと言っていい。
「んじゃ、とりあえず今日の帰りのHRは終了だ。
後で伊坂井は来るように…。」
何処にとは言わなかったが、職員室だろう。
というか、そこしか思い付かない。
クラス内の最高成績者がいつも通りに『気を付け、礼』と挨拶をして放課後に入る。
俺は鞄を持ってグラフト先生を追いかけるかのように職員室に向かう。
そして、俺は進路相談室でグラフト先生と向かい合っていた。
「俺が聞きたいのは当然進路のことじゃないから安心しろ。
色々とお前と話して置かなければならない事があってな、呼び出したわけだ。」
「ハァ、それで話して置きたいこととは?」
グラフト先生は憂鬱そうな表情に一転して溜息を吐く。
「いろいろとあって変な役者に付かされてな…。
俺な、お前の専属担任とか言う意味不明なものに付かされたんだ…。」
グラフト先生の目は死んでいた。
気力が無く、不思議と威圧感が半端なかった。
「更に、こう言われたんだ。
お前がクラスが上がる度に給料倍増しにしてやるって…。
それは嬉しいんだ。
そう、それはとてもな。
だからな、お前にはサッサと300位に挑んで欲しい!」
いきなり活力が戻ったが、かなり欲に忠実だった。
俺は一つ息を吐く。
どうしても言わなくてはならない事があったからだ。
「先生、一つ言わせて下さい!」
「な、何だ?」
俺の迫力に押されたのか、かなり動揺している。
「実は俺…。」
ゴクリと固唾を飲む音が聞こえる。
俺は勇気を振り絞って次の言葉言う。
「実は俺!
能力が低下しているんです!」
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。
少し長く重い沈黙が続く。
そして、沈黙を破られようとしていた。
この一言で…。
「は?」
新章開始です。
読んで頂きありがとうございます。
誤字脱字があったらすいません。
面白いと思って頂けたなら幸いです。
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次回予告?
何故、能力が低下したのか?
それを調べるために休学中の俺は…。
次回『白紙の書庫』(仮)
ひょっとしたら題名が変わるかも…。
二度目ですがここまで読んで頂きありがとうございます。