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進化と白紙の超能力者  作者: ARS
序列戦
15/24

6組との戦い

ガチ戦闘回となっております。

次の日になり、俺は何故か290位の人との序列戦を組まされていた。

まぁ、昨日気絶から覚ますとグラフト先生が褒めてきた。

どうやら【奇稲田(クシナダ)の原書(オリジン)】の基礎能力の使用ができたようだ。


それで終わり…な訳なかった。


そこからは使いこなすための全力訓練を強いられて、結果俺は一部分強化の高速切り替えが可能になっている。

まぁ、それだけで終わるほど甘くわないけどな…。


「では、試合を開始してください!」


実況のひとこととともに俺は動き出す。

まずは基本中の基本の単純強化を使用する。


相手は前回の板垣とは違い槍を握っている。

俺は通常よりはい速度で相手に向かう。


右足、膝を通り腰にそして左足に…


俺の強化は一部分しかできない、故により早くエネルギーを移動させて効率よく動く。

実際、一瞬だけでも能力を使用してすぐに霧別の場所で使用する方が効率はいい…。

しかし、それはあくまでその場だけだ。

俺がしてるのは自分に来る反動に耐えられるように反動に合わせてエネルギー移動を行っている。


ガンっ


と槍と剣がぶつかる。

腕に少し大きい衝撃が走る。

それに合わせて右腕、肩へとエネルギーを込める。


すぐにお互いに体勢を立て直して次の攻撃に移る。

まずは軸となる足に能力を使用する。

そしてタイミングを間違えないように移動に入る。

この作業を少しでもミスれば俺の負けは確定的となる。


「フッ…ハッ」


一撃一撃考える。

フェイントのタイミング、攻撃の柔軟さ…今はそれが重要である。

弱者は俺で強者は相手である。


相手は自己強化を強くする。

瞬間、受ける剣の重みが増した。

今回の目標は勝つこと以外にもう一つある。

だからここで引くわけにはいかなかった。


相手は能力者の中では珍しい近接戦闘を好むタイプの人間である。

だから、自分自身を強くするためにあえて俺は同じ土台で戦う。

いくたびも剣が相手の槍と交錯する。

俺も能力を強くする。

勿論、特異能力はぬきである。


「おっと、序列戦ではあまり見ない純粋な身体強化による近接戦だ!」


そんな声が耳に入る。

邪魔だ…。

今は集中させろ…いいところなんだ…。


周りの歓声などを断ち切る。

音がない必要な情報しかない世界に俺はいる。


まだ…、速かった…強かった。


何を比較してるのだろうか…。


でも、俺は今比較してるものより弱い…遅い。


「おっと、また速くなった!

これは勝負があったか!?」


雑念が混じる。

その間に相手はさらに強くなる。

やはり





…違う…


瞬間俺の表情はどんなものだったのだろう?

確実にひかれたのはわかる。


何故なら、相手の表情が明らかに強張っていたのだから。

でも仕方ない、7組じゃ分からなかった。

未完成な強者を…。

明らかに違う。

打ち合うたびに強くなっていく。

速くなっていく、効率化されていく。


それは自分にも言えることだ。

俺は明らかに先ほどより速く強くなる。

実感が持てる。

それと同時にやっと自分の表情に気が付いた。


「わら……………ってる?」


瞬間理解した。

自分はどうしようもなくバカなんだな。


***************


序列290位貝沢(カイサワ) 直哉(ナオヤ)は初めての恐怖だった。

殺気とも別の恐ろし物の片鱗がそこにはあった。

伊坂井 神刀は笑っているのだ。

贔屓目で見ても勝てると言えない中で…。

理解ができなかった。

そんな中で未だに優位に立てない中から逆転の秘策があるのか?


違う…


純粋にこの状況で勝つつもりだ…。

楽しんでいやがる。


勝てない…


でも負けるつもりはない。


直哉は更に能力で身体を強化する。

先程から見ている神刀の能力を真似て明らかに今までとは違う能力…。


ズドンッ


直哉の一振りで神刀は吹き飛ぶ。


「降参するなら今の内だ。

ここから先は全力だ」


直哉は宣言する。

誰もが思う。

もう決着はついたと。


しかし、違った。

三人…いや当事者含めての四人はここからだと感じた。

なんの皮肉かその中に直哉もいたのだ。


瞬間、神刀は笑う。


「何言ってんだ?

勝負はお互いに全力になった…」


神刀はゆっくり立ち上がり呟く。

決して笑みは崩さない。

勝てるか勝てないかじゃない。

自然と直哉の頬も緩む。


「「今この瞬間からだ!」」


瞬間、おおよそ6組の域を超えた力がぶつかり合う。


その様子を見ていたひとりの男が笑う。

学院長である。


「そう、それでいい。

その先に強さがある。

そう思うだろ?グラフト」


「ああ、全くもってその通りだよ。

まだ、どちらが勝つかわからなそうだな。

伊坂井なら余裕だと思ったが、相手の方は進むにつれて強くなっていやがる」


二人はその場にやりと笑う。

そうして、試合は終盤となる。


*******神刀********


「ハァハァ、まさかここまで決まらないなんてな…」


俺は構えを崩さず愚痴を漏らす。


「はぁ、…それはこっちのセリフだ」


お互いに消耗が激しい。

肩で息をしながら隙を伺う。


「な、なんと両者ともに動きが止まった!」


実況は飽きもせずに続いているようだ。


「なら、お互い尽きそうだし…最後の打ち合いと行こうか」


俺はそう言って【代償強化】を使用する。

代償は今日までに蓄えた全てのエネルギーと十六夜である。

勿論、能力を使用するにあたって必要な十六夜は残している。


「そうだな、泣いても笑ってもこれが最後だ」


どうやら相手も乗ってくれるようで先程とわ段違いの十六夜を放っている。


瞬間、ぶつかる。


ガガガガガガガガガガガガガガガガンっ


一瞬の攻防…。

お互いに得物が砕け散る。


しかし、お互いに怯まずに殴りかかる。


ドンっ


お互いに吹き飛ぶ。

でも、倒れる訳にはいかない。

そのまま地を蹴り拳がぶつかり合う。


バリンッ


瞬間、決着がついたとされる音が鳴る。


どっち…だ?


どうやら俺の障壁が砕けたようだ。


「完敗だな…」


俺は座り込む。

正直、悔しい。


「何言ってんだよ…お前の勝ちだ」


相手はそう言うと共に倒れる。

よく見ると相手の障壁も砕けていた。


「な、なんと!厳選な判定の結果…」


相手以外は試合が表示されるスクリーンを見る。


「伊坂井 神刀だ!

彼は晴れて6組に仲間入りです!」


その言葉とスクリーンに映った文字を見て俺は喜ぶよりも先に驚きだった。


「…勝ったのか?」


未だに突き付けられた現実を理解できないながらも確かな喜びがあった。

それと同時に俺はその場で倒れてしまった。


迫力はしっかりとあったでしょうか?

次回は日常回かな?


読んで頂きありがとうございます。

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