悪魔放送 ②
ここまでの偉業。その最初の映像が流れた後。
「いやー、素晴らしいお話でしたね。最初はバレンタインだったんですね。バレンタインを始めた年から、あんなにチョコを貰ってるとか! 流石はプロデューサーさん!」
「はい、私がプロデューサーこと白夜 零斗です」
「……どうされたんですか? 急に自己紹介し始めて。アタマオカシイんですか?」
「いえ、ここから観始めた方もいるかと思いまして。配慮ですよ。みなさまあっての私ですからね」
「なるほどー、クズなだけではないんですね。見直しました! ならば、わたくしも。今日の悪魔放送は生放送にてお送りしております。ここからご覧になっても十分お楽しみいただけますので、チャンネルはそのまま! 絶対に変えられないけどね?」
チャンネルは固定されていて変更することはできない。
「ところで……この私をクズ呼ばわりは感心しませんね」
「あー、これはセクハラされるパターンですね。慣れてきました。権力を盾に、またセクハラされてしまうようです! 生放送なのに!」
画面上から2人は消える。
「悪魔にすらこんなことをする、ゲスかつクズなプロデューサーさんですが。 ──あっ! そこはちょっと……」
カメラの位置は動かないので、観ているだけの人からは何が行われているのかは分からない。
「セクハラはほどほどにしていただいて次の話に進みたいんですけど?!」
「そうでしたね。この番組も無限ではないのでした。続きは終わってからにしましょう」
「いや、そんな宣言をされても……」
インタビュアーのお姉さんの視線が、カメラからもプロデューサーからも外れる。
カンペを見ているからであろう。
「ちょっと時間が押してきたようです。なので、次の質問に移ります!」
Q.バレンタインを経ての変化について
「はい。タイトルの通り、バレンタインを成功させたわけですけど、そこからはどうなされたんでしょうか? チョコレートだけで世界は変わりませんよね?」
「バレンタインの次はホワイトデーでしょう。イベントとしてはホワイトデー。それとは別に、存在する食材を調べ、量産が可能な体制を作り、流通のルートを整えました。その過程で発生した問題を片っ端から片付け、まずは食の変革を推し進めましたね」
「では、お菓子工場にコンビニエンスストアはその過程で生まれたわけですね?」
「はい。バレンタインだからチョコレートではありますが、それを普段から食べたいとの要望を受け。あっ、これは儲かるやつだ。と理解しチョコレート工場を最初に作りました。戦時中の武器工場を全て改修して、次々と違う工場へと作り変えていくわけですね」
「衣食住の食の変革を試みたプロデューサーさん。しかし、ホワイトデーにも問題がありましたよね?」
「……天使ですね」
「そう! 我々悪魔とついの存在であるクソ天使! ……おっと失礼しました。その天使がホワイトデーに介入してくるという、クソ展開になったとお聞きしました」
「しかし、その甲斐があり私は天使たちすら味方にすることに成功したのです。この時点で世界の半分くらいは征服したと言っていいでしょう!」
おぉーーーーーー!
とスタジオから歓声が上がる。
この放送を発信しているのは設備の整っているスタジオである。
今は、ある程度プロデュースされた世界。




