↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
綺羅と嘘とその先  作者: 蛍灯 もゆる
嘘つきの先
PR
85/102

それは、さきをおもうから

「お前さ、気に入ったんだな」

「え?」


予想していなかった言葉を投げられて、雪之丞はスープから顔を上げた。


「突然、何を言いだすかと思ったら」

「そうだろ。そうでもなきゃ、お前が青柳社長に何の報告も上げる気がない理由がつかないだろ」

「報告しますよ。どう、報告するか悩んでいるだけです」

「それが気に入ったってことだろ」


珍しく、弱気そうな顔をして呟く緑川が珍しくて、雪之丞は僅かに瞬く。


「そう、ですか?」

「たく、予想は当たったってことだな」

「なんですか、予想って」

「お前は、引きずられるだろうなってことだよ」


そう言えば以前、緑川は話を濁したことがあった。


『百戦錬磨というよりは、興味がないような気がします』

『はぁ?』

『来るもの拒まず、去る者追わず、というか』


それこそ、春真の女性関係の話をしていた時だった気がする。

あの時口にしなかった言葉は、どうやらそういうことらしい。


「言っておきますけど、紅野君が悪くない。紅野君が悪い。というのは、もともと判断するような事項ではなかったですよ」

「まあな。それでも、そいつ自身はどうするつもりなんだ?」

「話をするつもりだ、とおっしゃってました」

「そうかよ」

「大丈夫ですよ」


小さく苦笑して、雪之丞は手を伸ばして目録を取り上げた。


「青柳さんも、そのあたりは解っていると思いますから」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。