表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
混ざり会う世界~テイマーになったらテイムされた~  作者: からかさ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/189

21.閑話

この数日で私の国は驚くほど変わった。召喚者と呼ばれる者達が訪れてから、廃れる一方の国は一転して活気づいた。昔のように街は人で賑わい、街中に笑顔が戻った。


「冒険者であるそなた達に依頼がある」


王である私は、全てを擲ってでも成し遂げなければならない事がある。だが私自身にそんな力は無く、機会が訪れる日々を待っていた。そんな中、訪れたのが召喚者だった。


「なんでしょうか?」


そう答えたのは細身な体だが、しっかりと筋肉がついている美男子。その回りには、黒髪が腰まで長い美少女(妖精族のように耳が長い)とショートカットのピンク色の髪の美女、私よりも大柄な男(大鬼族(オーガ)のように肌が赤みがかっている)、そして髪がボサボサの汚ならしい少年。何故このような輩が彼らと共にいるのか、理解出来ない。彼らの足を引っ張らなければ良いが。

そんな心配事を頭の隅に置いておき、目の前の彼らの事を想った。私の息子と同じような歳でこんな事に巻き込むのは、胸が痛む。だが、彼らにしか出来ない事だ。特別な体を持つ、彼らにしか。


「そなた達に、この王国の端にある森を探索してもらいたい。その森は迷いの森と呼ばれておる。迷いの森は、昔は妖精族とさまざまな魔人族が住んでおった。この国とも交流があり、互いを友と呼べるほどに親しかった。····だが、ある日森から黒い煙が上がる。以来、迷いの森から妖精族や魔人族の姿が消えた。更には、凶暴化した魔物がこの王国を襲うようになった。魔物どもを倒そうと次々に冒険者や兵士達が挑んでいったが、帰ってくる者はおらなかった。若い者は死にいけば、国が弱るのも当然の事。隣国に救いを求めようにも同じ状況だった。私達にはそなた達しかおらぬのだ。魔物の凶暴化の原因と私達の友の行方を調べてくれ」


私は玉座から立ち上がり、膝をついて床に座った。近衛兵も同じように床に座る。指先を重ねて床に置き、頭を下げる。これは彼らの国の礼式だと、教えられた。


「私の持っているものならば、何を渡しても良い。どうか、頼む。引き受けてくれ」

「ちょ、止めてください」


人の良い彼らは、私の行動に慌てて止めようとする。


「わかりました、受けます。受けますから、頭を上げてください!」


その言葉で私が頭を上げれば、彼らはホッと息を吐く。


「本当に良いのか?」

「えぇ」

「ありがとう。出立までの準備までの費用はこちらで請け負おう」


足が痺れて動けない私は、近衛兵に手を借りて玉座に座る。これで私の荷が少しおりる。これで駄目だったなら、山賊等の犯罪者の力を借りねばならんかった。


「依頼の詳細だが、このルイスと一緒に話を詰めてくれ」


私の側近についていた近衛兵が前に出て、帽子を脱ぎ礼をする。ルイスは私と同い年で、誰よりも信頼出来る男だ。


「はじめまして、私はルイス・アディソン、公爵の地位を受け賜っておる。ルイスと気軽に呼んでくれ。これからよろしく頼む」

「いえいえ、こちらこそ。俺の名前はミカヅキといいます」


ルイスが差し出した右手を差し出すと、細身の美男子が手を握り返す。ミカヅキを皮切りに次々に名乗り出る。


「私はヨル」

「私はサクラです。よろしくお願いしますね。ルイスさん」

「わっしは、サカヅキだ。よろしく頼む」


そして、最後に汚ならしい髪の少年が。


「僕の名前は、ノブナガです。よろしくお願いします」


ニタリと笑うその顔の恐ろしさに、冷や汗が出た。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ