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あの人の事まで…
その後、仕事に戻っていた私に話しかけてきた人がいた。
『真莉ちゃん』
「あっ、どうしました?」
その人は、いつも話すパートさんである。
『昨日、月村店に行ってきたよ』
月村店という事は、あの人もいるはず…と思いながら、私は質問をする。
「藤原さん、いました?」
もう顔も思い出せなくなりそうになっている、大切な“あの人”だ。
そのパートさんは、前に一緒に仕事をした事があるって話を聞いた。
『うん、いたよ。一生懸命仕事してた』
「そうなんですね…」
藤原さんの姿を想像してみるけど、やっぱりはっきりと見えなくなっていた。
このまま、私は藤原さんの事を忘れてしまうのかな…?




