表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あいろこいろ  作者: カラクリカラクリ
本編
38/104

037


「問題は、密告したのが誰なのかより、どんな目的か、だがな」

「目的、ですか?」

「あぁ」


小さく舌打ちして、木路蝋は蘇芳に背を向ける。


「それで、どうするんだ」

「え?」

「露草が、呼んでもいないのに揃ってきた理由だ」

「あ、」


写真に気を取られてすっかり頭から飛んでいた内容に、蘇芳は慌てて居住まいを正す。


「私が強くなろうとすることは、露草が強くなりたいと望むことを拒む理由を奪います」

「呆れるな」

「そうですね」


蘇芳は、露草が強くなりたいと願うことを望まない。

露草は、蘇芳が強くなりたいと願うことを望まない。

けれどお互いがお互いを止める理由は、もはや失われたのだ。


「呼んで来い」

「え?」

「二度話すのは面倒だ。露草も連れてこい」

「はい」

「おい」


頷いて立ち上がった蘇芳は、唐突な呼びかけに振り返る。


「生きる理由は、どいつもこいつもが自分勝手な都合で作り出して弱い奴ほど誰かに押しつけるがな。押し付けられた方が迷惑してなきゃ、別にどうでもいいんだよ」


そう言ってから木路蝋はふと我に返ったように舌打ちして、追い払うように手を振った。


「さっさと行って、あの煩い甥を呼んで来い」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ