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陛下から魔石を大量にもらい、呪いを無効化する石を大量に用意した。毒を無効化する石の注文も受け、こちらも大量に用意する事になった。これらに対して、陛下はきちんと対価を支払ってくれた。
ボランティアにならず良かった。
エミリアにしか石に術をかける事が出来なかった為、側妃の所へ行くのに時間がかかる事になった。
その間は王宮ではなく、大使館で過ごした。ギンとアンは、ドンからオーン国の言葉をそれはもう必死に学んでいた。 ギンはオーン国に行って、アルに会いたいそうだ。 アンはエミリアと通訳なしで会話がしたいらしい。エミリアがマイロンの言葉を覚える日は絶対に来ないと断言できるから、アンがオーンの言葉でエミリアに話しかけたら、飛び跳ねて喜びそうだ。
アン、エミリアの為にありがとう。
俺は俺で、婆さんが開発した自白剤を作っていた。 側妃が素直に話す事はないだろうからな。水晶も準備しておかないとな。
それからお忍びだと言って、陛下と王妃様が2回ほど大使館に来たから驚いた。王子達は本来の能力が戻り、仕事がさくさく進むようになり、時間がとれるようになったそうだ。この国に転移した経緯を教えてくれと言われ、話をしたら本当に驚いていた。そりゃそうだよな、息子と娘の方が俺とエミリアよりも年上になってしまったし、俺が生まれてから450年以上経っているのに、俺はギリギリのギリで20代だからな。
ギンとアンが必死になっている姿もちゃんと見ていて、真面目な様子に喜んでいた。陛下と王妃様はアンがギンを許し、婚姻する事を望んでいる。婚約中はとても仲の良い2人だったそうだ。陛下とギンだけが魔法を使えるから、第4王子だが王太子になる可能性もあった。 それを側妃の姪に台無しにされた。学園にいる時は何を言っても聞かなかったが、側妃の姪が学園を退学させられ帰国し、会うことがなくなってからは、徐々に今までのギンに戻っていったそうだ。ギンも側妃の姪を囲んでいた取り巻き達も、当時の記憶があやふやなままらしい。だが、皆の手本になるべき王族が失態を犯した為、罰を与えるのは当然で、現在の大使館勤めのギンがいるらしい。本人が本当にオーン国に行きたいと言った時は、よろしく頼むと2人で頭を下げて言うから、俺は慌てた。
陛下のおごりで例の食堂にも皆で行った。店で客がそれぞれに食べたい料理を注文し、アツアツの料理をハフハフしながら食べ、笑顔で会話を楽しんでいる姿に驚いていた。ギンやアンにアドバイスを受けながら、陛下達はなんとか注文し、モクモクとたくさんの湯気が出ている料理が並ぶと、陛下は目を輝かせ喜んでいた。毒味をせずに食べようとする陛下と王妃様に護衛が慌てていたが、エミリアが苦しんだら治すから大丈夫だと言って護衛を追い払い、アンに書いてもらった紙を陛下と王妃様に自慢気に見せていた。アンはエミリアがまさか陛下達に見せるとは思わず、顔を赤くし恥ずかしがっていた。ギンはそんなアンを笑っていたら、アンから頭に強烈なチョップをくらって涙目になっていた。俺らの席も周りの席に負けないくらい賑やかで笑いがたえない、楽しい食事となった。
そんな事があってから数日後、エミリアの作業が終わり、明日は王宮で側妃と対面する事になった。
エミリアはここ数日、真面目に働き、その上魔力を使いすぎて毎日早寝だったが、今日は作業が終わった解放感からか、元気だし甘えてくる。
「ぺぺ、ちゅーして」
手を伸ばしておねだりするエミリアが可愛い。
エミリアの近くに行き、俺の膝に乗せキスをする。
「あむ・・・頑張ったな・・偉いぞエミリア・・あむ」
「・・・ンふ・・・頑張ったから・・ん・・もっと」
おねだり上手なエミリアを抱き上げ、ベッドに寝かせ、エミリアの全てを時間をたっぷりとかけて楽しんだ。
毎度の事ですが言わせてもらいます。
はぁー、最っ高です!
眠ったエミリアをいつものように後ろから抱きしめ、俺も明日に備えて寝ることにした。




