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逃げすぎた魔法使い  作者: ぱんどーる


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レティに手を引かれ、外に出たら驚いた。


街並みはすっかり変わり、俺達の家とギャッツの家の間に、3軒は家があったはずだったがない。見渡す限り、ほぼ更地になっている。ココがあった方向を見てもだ。

何があったんだ!? 訳が分からない。


しかもギャッツの家には数人の人がいる。そして、中に入って行く。不法侵入か!?


「ギャッツはどこだ?」

「じーちゃんは自分の家に行った。 アルとレオンも一緒」

「そうか」


あの3人なら大丈夫か・・・。


それにしてもびっくりだな。 昨日転移した後は、暗かったから夜だと思っていただけだった。皆もそう思ってただろうし、疲れていたから、外に出ようなんて思いもしなかった。


で、朝になったらこの光景か・・・。



「・・・ねぇ、パパ」

「ん? どうした?」


俺はまだ見馴れないレティシア。 本当に大きくなったな。


「私とアル、18歳だって」

「・・・そうか」


パパは、お前達の成長過程が見られなくて泣きそうだぞ。


「あは、泣かないでね? でもごめんね、急に大きくなっちゃって」

「ママの為にした行動だ。 よくやった」


レティの頭をなでる。


「ありがとう。あのね・・・小さい頃は、アルと同じ事をして、同じようにできた。 でも転移を繰り返して、成長する度にアルに助けられて、最後の方はアルに頼りっぱなしだった。 今では全然アルに追いつけない。 魔法も、勉強も運動も何もかも全部・・・。双子なのに、差がいっぱいできちゃった。 ごめんね、パパ」


レティを抱きしめる。


「バカだな。 双子だからって同じようにできなくちゃいけないなんてない。 俺もエミリアもアルもそんな事は気にしない。 それにアルは兄だ。 妹を守るのは当たり前だ」


レティも俺の背に手を回す。


「本当?」

「ああ、本当だ」

「ぐす・・・ありがとう、パパ。 大好き」

「・・・レオンよりもか?」

「 !! 」


俺の胸に顔を埋めていたレティが、顔を上げる。

はは、驚いて涙は止まったようだな。


「・・・パパと同じくらい、レオンが好き」


俺を見上げながら、目を潤ませ、だんだんと顔を赤くするレティ。

はー、今のレティはレオンに見せられないな。可愛いすぎる。


「そうか。 初めて会った時から?」

「うん、2歳からずっと」


16年か・・・。 長い片思いだな。 レオンは幼いレティにそんな感情はなかったと思うが・・・今は成長したから気持ちが変わったか? あー、変わるだろうな、レティは可愛いからな・・・。


「エミリアとも話したが、2人が想い合っているなら反対はしない。 パパは邪魔はするけどな!」

「! いいの?」

「ああ。 気持ちは伝えたのか?」

「・・・恥ずかしくて」

「は? あんなにベタベタしてたのに!?」

「パパとママに比べたら全然でしょ?」

「・・・」


は? 言われるほど、いちゃいちゃしてたか? してないだろう? 我慢してたぞ?


「気づいてなかったの?」

「・・・ああ」


コホン。 これからは、少し気をつけよう。

だから娘よ、父をそんな目で見るな、泣くぞ?


「でもな、レティ。 お前は身内以外、あまり人と関わってこなかっただろう? もっといい男に出会うかもしれない。ママに似て可愛いからな、モテモテになるかもしれない。 本当にレオンでいいのか? どんなのがタイプだ? パパが見つけてきてやるぞ?」


別に獣人だからとか、レオンはダメだとかじゃないんだけど、俺の正直な気持ちを言ってみた。


すると、誰かに抱きしめていたレティと離される。


「!」

「!?」


レオンだった。レティシアを後ろから抱きしめている。


「・・・いい奴がいるのか?」

「え?」

「好きな奴がいるのか?と聞いている」

「えっと・・・レオンが好き・・です」

「・・・そうか、良かった。 俺もレティが好きだ」

「!!っ 本当?」

「ああ」

「うれしい、レオン大好き」


2人でぎゅうぎゅうと抱きしめあってる。


「・・・親の前でいちゃいちゃするなよ。 なあ、レオン。 急に成人した女性が現れたからとかじゃないよな? ちゃんとレティが好き、と思っていいんだよな? 」


これだけはちゃんと確認しておかないとな。


「ああ。 レティは幼い頃から、俺が獣人でも嫌がる事もなく、くっついてきて可愛いと思ってた。 ビーに対して、レティが言い返してくれた時、惚れた。 転移した後、いなかったから、すぐ探しに行こうと思った。 飛び出す前に、帰ってきてくれて、会えて嬉しかった。 皆は成長して残念だったかもしれないが、俺は成人するまで待たなくていいと、喜んだ」


「・・・そうか。 良かったな、レティ」


レティの頭をなでる。


「うん」

「レオン、あまり人前でいちゃいちゃするなよ」

「・・・ぺぺに言われたくないな」

「・・・」


お前もそれを言うのか?

お前もそんな目で俺を見るのか?


「あはは。 レオン、パパ達はいちゃついてる自覚なしだよ」

「くくっ、やばい奴等だな」



これ以上は2人の邪魔だなと思い、愛しのエミリアを起こして、ギャッツに侵入者の話を聞きに行こうと、この場を離れる。


レオン、レティを泣かせたら許さないからな。

その時は、ボコボコにしてやるからな。


たぶん敵わないから出来ないだろうがな、 ふん。

だから抵抗せず、その時は大人しく殴られろよ? ふん。




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