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逃げすぎた魔法使い  作者: ぱんどーる


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ぺぺは、レティがレオンに抱きついているのを止めてる。レオンもまんざらではない様子でレティを抱きしめている。

ふふ、尻尾が揺れてる。面白い。


レオンが生きてて良かった。 渡した小瓶を使ったんだな。 使わなくちゃいけないくらいのピンチがきたのだろう。それはきっと私のせいだから、申し訳なく思う。

サイモンもひどい状態だったのに、最後は身を挺して私達を行かせてくれた。生きててくれればいいが・・・。


子供達に会えたら急に成長してるのはびっくりしたけど、私を思って行動してくれた事に、胸が熱くなる。

ありがとう、アル、レティ。


そんなアルは師匠に引きずられて行った。 ああなった師匠からは、しばらく離してもらえないだろうな。師匠もヨボヨボだが生きてて良かった。会えて良かった。


「良かったな! エミリア」


ギャッツに話しかけられ、ギャッツに抱きつく。


「がははっ、珍しいな」


そう言いながらも、ぎゅうぎゅうに抱きしめ返してくれるギャッツ。


「色々とありがとう。 あの時、ハンドサインが見えたから抵抗しなかった」


「見えてたか。 竜人の気配がただならぬ感じだったからな。 エミリアが暴れても、俺らがすぐに行っても、どうにかできる問題じゃないと思った」


「足も治ったんだね」


「お婆が治してくれた。 治ってもお婆に勝てないんだから、お婆は化け物だ! がははっ。だがお婆がいてくれたから、早めに行動できた。竜人に薬が効いたのか分からないが、こんなに先に転移したんだから、もう安心だろう」


「うん、だね。ねえ、ギャッツのドーナツが食べたい」


「がははっ。 相変わらず食い気は止まらないんだな」


そう言って、アイテムbagからドーナツを出してくれた。


「もぐもぐ、おいしい」


久々食べるギャッツのドーナツのおいしさに顔がにやける。


「がははっ、当たり前だ! 飯でも作るか。 キッチン借りるぞ。あ、そうだ。このギャッツ画伯が皆の様子をスケッチしたから、それでも見て待ってろ」


頭をワシャワシャとなでられ、ギャッツはご飯を作りに行った。 渡されたスケッチブックを見る。


アルとレティが師匠に杖で叩かれてる絵

アルとレティが初めて水を出して喜んでる絵


アルとレティはたくさんあった。 ふふ、全部可愛い。


ぺぺがレオンの右手右足を治してる絵


ぺぺからまだ聞いてないけど、本当に魔法が使えるようになったんだ。 師匠はどんな裏技を使ったんだろう?

それにレオンもサイモンと同じくらい痛めつけられたのか・・・。


ぺぺがレオンに膝枕してもらってる絵。

ふふ、なんだこれ。


レオンが人間になった絵

犬の方がいいな。


皆が猫獣人に変化した絵。

ふふ。コレも皆、可愛い。


「エミリア?」


呼ばれて顔を上げると、 ぺぺとレティ、レオンがいた。


レオンに抱きつく。


「!」

「は? エミリア?」

「ママ!?」


「レオン、ごめん。 ヒドい目にあわせた」


レオンもエミリアの背に手を回す。


「エミリアが渡してくれた小瓶でどうにかなった。 こっちこそ感謝してる。 旦那に会えて良かったな」


うん、と頷いてから、背伸びして、レオンの耳元で、


「レティはビーちゃんよりいい子だよ。 成長しちゃってうれしいね? レオン」

「っ! くくっ、だな。 ぺぺを説得しといてくれ」

「ふふっ」

「くくっ」


「っおい! レオン! 俺のエミリアから手を離せ!」


ぺぺが2人を引き離して、エミリアを後ろから抱きしめる。


「エミリアもダメだ。 俺以外の男に抱きつくな。 わかった?」


「ん」


振り向き、ぺぺにキスをする。


「!」

「くくっ」

「わぁ。ママ、情熱的」


クソ、小悪魔め。 それで許されると思うなよ? ギャッツに抱きついてるのも見てたからな・・・。レティもレオンにベタベタするし・・・。きっと、エミリアの遺伝子だな・・・。まぁ、レオンは信用できるが・・・いや、できるか? 怪しいな、レティは成長してしまったからな・・・。やはり俺が目を光らせてないといけないな。レティにもちゃんと言い聞かせないと・・・。


心の声は、言葉となって出ていたがぺぺは気づかない。

3人は、クスクスと笑っていたが、それもぺぺの耳には入らない。


するとギャッツから、


「飯が出来たぞー」 と声がかかり、3人は、ぺぺをそのままにして、良い匂いのする方へ移動したのであった。


ギャッツが声をかけても、ぺぺはそのままだった。


婆さんとアルも、話が盛り上がってるようで立ち上がる気配はなかった。


「・・・まったくどいつもこいつも夢中になると、話を聞かない奴ばかりで困る。後で腹が減ったと文句を言っても知らんからな!」


ギャッツの呆れた声がした。




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