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準備は整い出発だ。
竜人の国はかなり遠い。
婆さんが行った事のある国まで転移で移動した。
ここからは歩きだ。
さあ、歩こう! としたら、婆さんが魔法で自分とアルとレティの3人を俺の手のひらに乗るサイズにしたのには驚いた。
「ヒッヒ。ユリウスのローブに、アタシらが入るのに調度良いポケットをつけておいた」
そう言って、俺のローブの胸ポケットに入ってきた。
アルとレティも俺のポケットに入ってくる。すでに可愛いのに、この小ささは更に可愛いな。人差し指で2人の頭をなでる。子供達はにっこにこだ。
それにしても婆さんは凄い。
「・・・婆さんは出来ないことはあるのか?」
「ヒッヒ。 そりゃあるさ。 教えないがな。チビ達もアタシと同じ事ができる才能があるから、ちゃんと教えたいけど、エミリアが帰ってきたら、魔法はどうでもよくなるかもな」
「「 ばーちゃんみたいなすごい魔法使いになりたいから、頑張る! 」」
「ヒッヒ。そうか。 これから訓練をすると言ってもやるかい? それに少しでもサボったら教えるのはやめるよ?」
「「 やる! 」」
はは、向上心がすごいな。
婆さんを真ん中にしてアルとレティが挟んでる。
3人同じ背丈で可愛いな。
「ユリウス、竜人の国はここから国を3つ越える。竜人の国に入ったらレオンの案内で行こう。 その時は知らせてくれ。それまではチビ達の魔法の訓練をしている」
ん? どこで、どうやって?
「ヒッヒ。 このポケットから違う空間を作ってある。 何かあったらポケットに手を入れ叩け。 食料も風呂も寝床もあるから、こちらのことは気にしなくていい。アル、レティ、訓練をするよ」
「「 はーい 」」
3人はいなくなった。 子供達も何も疑わずついて行った?
慌ててポケットを覗き込むが、何も見えない。
「・・・は?」
「がははっ。相変わらず、やることがぶっ飛んでるな」
「スゴいな・・・。 魔法ってのは・・・」
驚くギャッツとレオン。
レオンも婆さんによって変身魔法がかけられた。見た目は犬の獣人から、人間の若い青年だ。
「レオンの尻尾は残して欲しかったな・・・」
「・・・尻尾があっても、もうぺぺにはやらない」
「がははっ。 癒しが欲しくなったら俺の腹枕だ。 とにかく進むぞ」
腹を叩きながら言うギャッツ。
「・・・ああ」
「・・・」
男3人は歩き始めた。
宿をとったり、野宿をしながら進んだ。
竜人の国の話をしたり、休憩といいながら、それぞれが鍛錬したりと何だかんだで努力した。
俺は、レオンが竜人に1発入れたいと言っていたから、ギャッツを止めて、レオンが殴ってどうなるかを検証した。 レオンが思いっきり殴ったが、ギャッツは止まったままだった。解除したら、ギャッツは白目をむいて倒れたので、慌てて回復した。
回復したギャッツに、俺とレオンは倍返しでボコボコにされた。
「かはっ」
「ぐはっ」
「検証するなら、するって言ってから止めて、殴れ!」
顔は笑っているのに怒っているギャッツは、めっちゃ怖かったし、めっちゃ強かった。
やり返し方が、婆さんにそっくりだった・・・。
んで、のびてる俺達を満足そうにスケッチしていた。
「がははっ。人間になったレオンは貴重だからな。 小っちゃくなってぺぺのポケットから顔を出しているお婆とチビたちも残すべきだな」
格好よくポーズを決めてる、レオンは決めそうにないが・・・それを描いてやればいいのにと思うが、これ以上は痛い思いをしたくないので黙ってるぺぺだった。
俺達はこんな感じで進み続けた。




