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逃げすぎた魔法使い  作者: ぱんどーる


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きちんと休んだ後、アルとレティに再会できた。


「「 パパ! 」」


俺にしがみつき泣きじゃくる子供達。

2人を抱きしめ


「心配させてごめんな。 もう大丈夫だ」


「「 !? パパから魔力を感じる!? 」」


バレたか・・・。 せめて何か魔法が使えるようになってから驚かせたかったんだかな。


「そうだ。 はは、まだ何も出来ないがな」


「「 教えてあげる! 」」


顔を上げて、楽しそうに言う子供達。


「ヒッヒ。 ダメだ。 お前達はまだやらなければいけない事が沢山あるんだ。 アタシがちゃんとユリウスに教える。お前達は早くエミリアに会いたいだろう? なら何をすべきかわかるな?」


「「 ・・・うん。 わかった 」」


不満そうにしながらも、納得してくれた子供達。



婆さんに、スゴい量の杖から1つ選べと言われた。 1つずつ手に持って確認をした。 確認しながら、何本あるか数も数えたら、321本もあった。 こんなに必要か?その中でなんとなく、しっくりときた1本を選んだ。


「これが良いような気がする。 どう思う? 婆さん、確かめてくれ」


「ヒッヒ。 そういうところからチビ達とは違うな。 ユリウスは、1からきっちり教えてやらねば身につかないタイプ。 真面目で努力型な魔法使いだな。 ちなみにエミリアは面倒くさそうにして、結局アタシに選ばせた、やる気のない魔法使いだ。 チビ達はこの中から、一瞬で自分に最適な杖を選んだ天才肌だ。 ちなみにアタシと一緒だ、ヒッヒ。タイプが違うのだから一緒には教えられない。 努力型なユリウス、お前は天才との差を見せつけられ、落ち込み、惨めな思いをするだけだ。 別メニューでやる意味を理解したか?」


「・・・ああ」

杖を選ぶだけで、そんなに差がでるんだな・・・。


それからは、スパルタな婆さんに教えられてるのか、いじめられてるのか、よく分からなくなる事もたくさんあったが、魔法を使いこなしたいという自分の気持ちも強くあったおかげで、めげずに訓練を続けた。



「ユリウス、お前が使えるのは水系統の魔法と中程度の回復だな。 あと1つあるが、それを使うには圧倒的に魔力が足りてない。 もったいないがそれは捨てよう。」


転移や、空間を使えるようになりたかったがダメか。


「・・・ちなみにそのあと1つは?」


「『時間』だ。 サミュ! こっちにおいで!」


ギャッツが飛んできた。 うらやましい・・・。俺も飛べるようになりたかったな・・・。


「どうした?」


「そこにいてくれればいい。 実験体だ」


「・・・なんかイヤな予感がするな。 やばかったらすぐ助けてくれよ? お婆」


「ああ、わかってるさ。 ユリウス、サミュに意識して魔力を出してみろ」


言われた通りにやってみると、ギャッツの動きが止まった。


「ギャッツ?」


ギャッツのそばに行き、話かけても返事はない。 脇の下をくすぐってみるが反応しない。


「ちゃんと出来たみたいだね。 しばらくこのままにしてみよう。 サミュの呼吸がどうなってるとか、止まった方の事を観察したい。 お前の気分は? 魔力は?」


「ん? 今のところ、なんともないな」


「そうか。 これはエミリアもチビ達も出来ないだろう・・・。 ん? そうすると各家に伝わる何かしらがあるかもしれないのか・・・。でもユリウスの血を引くチビ達にこれを使える感じはしなかったし。そうなると・・・」


はは。婆さんの肩書きには、研究者とか学者も足した方がいいだろうな。

俺に教えている時に、たまにこうして考えこむ事がある。

深く考えはじめたら、その日は終わりだ。 話かけても全く届かない。 最初はしつこく話しかけたが、今は諦めて、魔法の復習や剣の訓練に切り替える。


「婆さん、ギャッツのことはどうする?」


「・・・」


はは、やっぱ聞こえてないな。

3分くらい経ったか? もし呼吸ができてなかったら大変だから、ギャッツにかけた魔法を解く。


「!?」


ギャッツは普通だったが、俺は少しクラっとした。


「ぺぺ、大丈夫か?」


「ああ、なんとか。 ギャッツは? おかしいところはないか?」


「なんともないな。 何をしたんだ?」


「3分くらい、ギャッツの時間を止めた」


「おいおい、それはなんかすげーな。でも反動があるのか?」


「かけた時はなんともなかったが、解いたらクラっとして魔力が持っていかれた感じだな」


「それは慎重に色々と試さないと、ぺぺが危ないな。

お婆は・・・ありゃ、今日はダメだな。 がはは」


考え事をしてる婆さんを見てギャッツは笑っている。


俺とギャッツで色々と試したが、 圧倒的に魔力が足りてないという婆さんの言っていた事は本当だった。検証しているうちに俺はぶっ倒れた。


ギャッツが、いくら話かけても、肩を掴んで揺すっても反応がない婆さんを殴って、正気に戻し、俺を治療させたらしい。


その後、 悪魔のように笑う婆さんに倍返しで殴られたらしい。

また顔が腫れるギャッツ・・・。


2人合わせて300歳以上なのに、どうしてすぐにケンカする?ケンカを始めればいつも激しいし・・・。


若くないんだから体を大事にしてくれよ、2人とも。

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