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番認識をなくす薬を作る為の残りの素材は、月夜草とキメラの翼。
ぺぺと2人で探しに行く。
準備の為に、ぺぺのローブの左のポケットにもアイテムbag効果をつける。
ぺぺが持参するリュックにもアイテムbag効果をつける。
ぺぺと離れてしまっても、引き寄せあうペンダントを渡す。
ぺぺに何かあった時に、ギャッツの所へ転移するようにした石を渡す。
食料や水、毛布、ランプなど必要な物を買った。
明日から探しに行く予定。どちらも貴重なモノだから、私もちゃんと準備をした。
「なんかここまでエミリアがちゃんと準備をするってことは簡単には揃わないって事だろ?俺・・・緊張してきた」
「準備大事」
そう言いながら、俺の膝の上に乗って、首に手を回してきた。
ぐっ・・・普通は、俺が乗せようとして、エミリアが恥ずかしがるパターンじゃないのか?
まぁ、エミリアは普通じゃないか。ありがたく堪能するかと抱きしめる。
「しばらく、こうやってゆっくりできないから」
「俺は外でもこうして抱きしめたいが?」
「・・・誰が見てるかわからない」
「じゃ、今日は可愛い奥さんとベッドで1つになってもいい?」
「・・・ん」
キスをしながら、そのまま抱き上げベッドへ向かう。
今日はなんて言いながら、ほぼ毎日だなと思いながら、
可愛いエミリアを愛でる。
はーーー・・・
俺との触れ合いに慣れてきたエミリアに翻弄されて、また夢中になってしまった・・・。
疲れきって眠ってしまった可愛いエミリアの髪をなでながら、無事に素材を揃えられますようにと祈り、眠りについた。
翌朝、エミリアを起こし、顔を拭き、髪を結い紫のリボンをつけ、朝ごはんを食べさせる。
相変わらず寝起きは悪いが、このぽけーっとしているエミリアが可愛いんだよな。
俺も頭がマヒしている気がする・・・
「ぺぺ、先に月夜草から行こう。名前の通り、夜に咲く白い花だ」
「了解」
2人で歩き始める
途中、遭遇したモンスターも難なく倒せた。
緊張したが、核の回収までやり終えると、エミリアが俺の頭をなでる。
「はは。お師匠様、お褒め頂き、光栄でございます」
「うむ。 気を抜かず精進せい」
胸を張り、手を腰に当て偉そうにするエミリア
はは、威厳はあまりないな。 ただ可愛いだけだ。
途中ふざけながらも、3日目に目的地に順調に着いた。
「・・・キレイだな」
「ん」
月の光を浴びて、キラキラ光る花畑に感動する
「必要な分と、ギルドに渡して換金する分を採取しよう。 あまり取り過ぎないように」
「わかった」
丁寧に刈り取り、アイテムbagにしまう。
「花だけじゃなく、他にもキラキラしているような気がするが・・・」
「精霊だな。ギャッツの親戚かもね」
はは、ギャッツの親戚か。 上手い事言うじゃないか。
「ギャッツ・・・いや、サミュは俺達の友達だ。 爺さんになったが元気だぞ。 あ、これはサミュが描いた絵だ」
アイテムbagから、ギャッツに描いてもらった絵を取り出すと、光が寄ってきた。
「はは、俺達にそっくりだろ?」
絵の周りをクルクルする光としか分からないが、何となく楽しんでくれている気がする。
こうして、1つ目の目的は完了した。




