入学式
校門をくぐると、満開に咲いた桜並木が
俺たちの今後の将来へと導くように校舎への道のりを彩らせていた。
今日から晴れて高校生。
特別頭の良い学校でもなければ不良のあつまる高校でもない波旗高校へと受かった俺は、
当たり前のように心躍らせこの日を迎えた。
公立のこの高校は学力的に中間のレベル。
それだから、安全圏を狙った頭の良い連中が受験したから
学力が中途半端なおれにとっての受験勉強は、猛勉強の毎日だった。
だけど、それがあったからこそこの高校に入れて良かったと思う気持ちは強いものへとなった。
充実した高校生活を送る、それが今の俺の目標。
とりあえず、クラス分けを見るためにこの行列のような人混みを進んでいこう。
だけどなかなか進まない。
少し背伸びをしてクラス分けの表を見ようとする。
「柊ー、おーい柊-!」
すると、背伸びをしたせいで周りより
頭一つ分出た俺を見た男子生徒が手を振って俺の名前を呼んでいた。
よく知る、その人物。
それは、藤阪一喜
人混みを掻き分けこちらへとやってきた一喜は、
最後に見た中学の卒業式の時とあまり変わっておらず、
人懐っこそうな笑みを浮かべていた。
「俺と柊同じクラスだったよ!一年間よろしくな!」
「マジで!?一喜と同じなら楽しそうな一年になりそうだな
こちらこそよろしく!」
俺たち二人のクラスは一年五組。
教室は桜のよく見える教室だった。




