第二十章:幸運か、それとも災厄か(1)
「もちろん続ける! 今すぐ開けろ!!」
ガチャで大当たりを引いた者の狂喜に包まれた神崎 蓮は、少しもためらわず、手に入れたばかりのラッキーバッグを開封するよう命じた。
「ピン! ウルトラレア(UR)品質の『ラッキーバッグ』を起動しました!」
「幸運が微笑みました! アクティブスキルR級『サプライズ』を解放しました!」
スキル説明:
魔法の魂球を空中へ投げ、地面に落ちた瞬間に広範囲の爆発を起こす。半径1.25メートル以内の対象は1秒間スタン状態になり、風属性ダメージとして(ADの35%+APの45%)を受ける。爆発を生き延びた対象には、さらに70%の移動速度低下が付与され、その効果は2秒かけて徐々に減少する。クールダウン:7秒。
能力を見る限り、これはアリーナ型MOBAでよく見られる典型的な範囲制御スキルだった。しかし、自由なスキル構成を持つ『無限職業者』の世界にいる神崎 蓮にとっては、戦闘の流れを作り出す、非常に凶悪な道具でもあった。特に、変幻自在な無職散人の戦い方と組み合わせれば、短時間のハードCCとソフトCCを併せ持つこのスキルは、あらゆる局面を切り開く万能の鍵になる。
この世界の実戦システムでは、複数の不利な状態異常を重ねて与えるスキル、とりわけ連続したクラウドコントロール(CC)は極めて珍しく、通常はR級以上の品質を持つ。『サプライズ』の純粋なダメージは特別高くないが、1秒間の完全な行動不能に続いて2秒間の鈍足を与える連続制御だけでも、戦場では悪夢のような性能だった。生死を分ける戦いでは、わずか1ミリ秒、能力値の一つひとつが生死を決める。1秒間動きを止められれば、神崎 蓮のような熟練者がとどめのコンボを叩き込むには十分すぎる。
拠点の周りに集まっていた亜人の子供たちは、神崎 蓮がぼんやりとうなずき続ける様子を、しばらく不思議そうに眺めていた。彼がようやく我に返り、まばゆいシステム画面から意識を戻すと、五人はそろってほっと息をついた。システムを持たないNPCの目には、神崎 蓮が突然立ち止まってぼんやりし、一人で笑っている姿は、奇妙で理解しがたいものに映っていたのだ。
時刻はちょうど昼過ぎになったところだった。終末世界の空は灰色の霧に覆われてはいるものの、比較的明るかった。それに対して、拠点としているホテルの内部は薄暗く、息苦しい雰囲気に沈んでいた。部屋を照らすのは、野営用の松明が揺らめく光だけで、焦げた油のような臭いの煙が立ち上っていた。
昼食の準備を始めると、内気だが気の利くアリスが自分から野営用コンロへ近づき、神崎 蓮の野菜洗いや下ごしらえを手伝った。他の子供たちは、厳しい実戦訓練と屋外での掃討戦を終え、武器を置いてメインルームの柔らかなマットレスへ身を投げ出すと、蓄積していた疲労が一気にほどけていった。戦闘でぶつけた筋肉や関節の鈍い痛みも、安全な部屋でくつろいでいるうちにすぐ和らぎ、子供たちの気分は再び明るくなった。
子供たちの優れた働きへのご褒美として、神崎 蓮は栄養豊富な二品を作ることにした。『キノコチーズソースのポテト』と『野生キノコソースの焼き肉』だ。身体が成長する途中の戦士たちにとって、簡単でもエネルギーとタンパク質をしっかり補給できる食事が、最も理想的だった。
野営用キッチンから、肉が焼ける心地よいジュウジュウという音が響いた。熱いフライパンの上で脂が弾け、チーズの濃厚な香りと、バターで焼いたポテトの食欲をそそる匂いが部屋の隅々へ広がった。横になっていた子供たちはすぐに起き上がり、温かい料理を待ちきれずに腹を鳴らした。
約35分後、香り高い料理がすべて完成し、美しく盛り付けられた。いつものように、神崎 蓮は濃厚なソースを絡めた焼き肉を別皿に取り分け、ひなと銀白妖狼たちのために階下へ運んだ。肉の香りを漂わせた皿を持って彼が降りてくるのを見た瞬間、ひなの腹は正直に鳴り始めた。それでも、誇り高い銀狼族の霊獣王女として、彼女は絶対に食べ物をねだろうとはしなかった。腕を組み、気高く気取った表情を保ち、神崎 蓮を専属料理人のように問いただした。
「食事を持ってきたのね? それに、あなたたちは朝からどこを掃討していたの? この王女を拠点に置き去りにするなんて、どういうつもり?」
「へえ、いつからそんな高慢な王女様が、俺の行動を気にするようになったんだ?」神崎 蓮は大皿を彼女の前に置き、からかうように笑った。
神崎 蓮の冗談を聞くと、ひなの顔は熟したトマトのように真っ赤になった。怒って彼に噛みつこうとしたが、自分と銀白妖狼たちのために十分な量のごちそうが用意されているのを見ると、地団駄を踏んで悔しがることしかできず、ふてくされたまま座って肉にかぶりついた。
神崎 蓮が四階へ戻ると、アリスが手早く食卓を整え、料理をきれいに並べていた。子供たち一人ひとりに、たっぷりの食事が用意されていた。温かな雰囲気と笑い声、食欲をそそる香りだけを見れば、ここは荒廃した終末世界の中ではなく、古い建物で家族がピクニックを楽しんでいる場所だと、誰もが勘違いしただろう。
全員が満腹になるまで食べたあと、神崎 蓮は子供たちに共有スペースで休むよう伝え、自分は下の階へ降りて、空いた時間に『Alvibion』の魔法書『魔法概論――初級』を研究することにした。この世界の魔法知識は膨大で、一朝一夕に暗記できるものではない。それでも、無職散人にとって基礎理論を積み重ねることは決して無駄にならない。
奴隷契約の仕組みと『奴隷の鍵』による解除方法について書かれたページにたどり着くと、神崎 蓮はようやく安堵の息をついた。子供たちに奴隷の首輪を着けたままにしておけば、精神面に悪影響を与えるだけでなく、今後、普通の都市や人類の避難所へ連れていく際にも大きな障害になる。
さらにページをめくり、火球術や水球術から複雑な魔法陣まで、初級魔法が生まれた歴史に没頭した。読みふけるうち、ふと『製作・修理――鍛造技術と設計図』の項目に行き当たった。
その瞬間、手にしていた『Alvibion』の魔法書が、突然まばゆい金色の光を点滅させた。開いてみると、目の前に『万極神剣』を修復するための詳細な設計図が現れた!
修復手順そのものは、彼の鍛造技術ならそれほど複雑ではなかった。しかし、まず『冶金炉』を建設しなければならない。さらに、必要な素材は非常に高価だった。『黒石』『絹玉』、そして特に『マンユウリン玉』という希少な金属質の宝玉が必要になる。これは紫水晶、コバルト、フェライト、魔法の粉末を複雑に組み合わせて精錬するものだった。
製作素材の一覧を見て、神崎 蓮は眉をひそめた。コバルトと絹玉、そして超高温の燃料として使う天然溶岩を除けば、残りの材料は採集するかショップで買うことができる。マンユウリン玉の三次元モデルを表示させると、その美しさに思わず感嘆した。濃い紫色の翡翠のような塊の内部に、きらめく金属の筋が走っている。彼はこの宝玉を精錬する難しさをよく知っていた。前世では、製作者たちは注文が入るたびに法外な価格を要求していた。溶融レシピが早い段階でコミュニティに漏れていなければ、この製法は鍛造の名匠たちだけが独占する「金の卵を産むガチョウ」になっていただろう。
素材について考えながら、神崎 蓮はぼんやりと一階へ降りていった。二時間少ししか経っていないのに、一日中本を読み続けたような気がした。資源採集者としての本能からか、いつの間にか強化つるはしを手にしており、地下の岩壁を掘り始めていた。
キンッ! キンッ! キンッ!
静かな空間に、規則正しい採掘音が響き渡った。大きな鍾乳石の塊が砕けて足元へ落ちてきたとき、神崎 蓮はようやく鍛造への没頭から我に返った。地下深くの暗闇を見つめ、彼はためらわず450魔石を支払い、システムから『一時視覚強化薬』を購入した。この地下洞窟は広大で底知れない。真っ暗な中を手探りで進みたくはなかった。
薬効が身体に染み込むと、鼻筋に軽いしびれが走った。神崎 蓮が一度まばたきすると、目の前の真っ暗な洞窟が、何百個もの高圧電灯を点けたかのように明るくなった!
周囲の地形をよく見ると、ここは『裂け谷(Ravine)』だった。前世の採掘者や製作者たちが夢中になった、地質学的な洞窟構造の一つだ。鉱物資源が非常に豊富なだけでなく、広大な地下脈が多数つながっている。食料と水を十分に用意すれば、鉱夫たちは何か月もここでキャンプ生活を送れる。何より、裂け谷は地質構造が恒久的に安定しており、崩落の心配がないうえ、空気も絶えず循環しているため酸素不足にもならない。
光に照らされた岩壁を見渡すと、神崎 蓮はすぐにコバルト鉱脈と地下を流れる溶岩を見つけた。灰色の岩層の中で、とりわけ目立つ二つの目標だった。一方、フェライト鉱石は岩と色がよく似ているため、遠くからでは見分けにくかった。
では、なぜコバルトはあれほど高価で採掘も難しいのか。理由は埋蔵量が少ないからだけではなく、物理的な性質が非常に厄介だからだ。コバルトは魔素を大量に蓄える金属だが、溶融前の天然状態では非常にもろく、簡単に砕けてしまう。つるはしを振るう力や角度を少しでも誤れば、鉱石の塊は粉々になり、再利用できない廃材になってしまう。しかも、コバルト鉱脈は裂け谷の深い崖の中層にしか分布しないことが多い。原形を保ったまま採掘するには、『絹玉』で強化したつるはしか、『原体強化』を施したつるはしを使う必要があった。
目の前の貴重な資源に神崎 蓮はよだれが出そうになったが、今はまだ採掘する時ではないと分かっていた。外は夕暮れに差しかかり、視覚強化薬の効果も切れかけている。地上へ戻らなければならなかった。
生活スペースへ戻るために階段を上がった頃には、空はすでに夕暮れ色に染まっていた。亜人の子供たちはメインルームで輪になって座っていた。地下へ降りる前、神崎 蓮は数十個の魔石を使い、簡単な遊び道具をいくつか買っておいた。この物資の乏しい終末世界では、外へ出てモンスターを斬る以外にすることがほとんどない。子供たちを一日中壁を見つめさせておけば、いずれ心を病んでしまう。
今夜は間食を用意しないつもりだったが、神崎 蓮は深刻な問題に気づいた。屋外で衛生状態の悪い生活を長く続けたせいで、子供たちの体臭が明らかに強くなっていた。このままでは、密閉された生活空間全体に不快な臭いが充満してしまう。
採掘中に集めた余分な石材を使い、神崎 蓮は急ごしらえの浴室を作り始めた。一階の隅に補助空間を慎重に掘り広げ、共同で使える大きな浴槽を作る。トイレはすでに別の場所にあるが、きれいな水がなければ、身体を拭くだけで入浴の代わりにするわけにもいかない。
二時間以上かけて石を削り、組み合わせると、頑丈な浴槽が完成した。さらに浴槽の底の下に火を焚く穴を掘り、薪で湯を沸かせるようにした。『水域陣法』を起動すると、清らかな魔法の水が凝縮されて勢いよく湧き出し、浴槽を徐々に満たしていった。
薪の準備が整い、水面から温かな湯気が立ち上った。神崎 蓮はすぐにシステムショップを開き、最高級のジャスミン石鹸を三個、300魔石で購入した。入浴しないならともかく、せっかく入るなら、きれいに洗っていい香りにならなければ!
「神崎 蓮さん、これは何ですか? お風呂? 大きすぎます!」アーロンとマナが声をそろえて驚いた。
亜人の貴族の子供だったとはいえ、物資が不足する終末世界で、温水が流れ込む地下浴槽を手に入れられるなど、想像を超えた奇跡だった。まるで小さなプールのような広さまである。
「みんな、早く入って身体を洗ってこい。お湯はもう温まっているぞ。きれいにしないと、気持ちよく過ごせないからな」神崎 蓮は微笑んで励まし、皆を浴槽へ招いた。
彼はあらかじめ浴槽を石の仕切りで二つに分け、外から見えないように設計していた。マナ、セレス、アリスは女の子なのだから、必要なプライバシーを確保しなければならない。浴室の外には、真新しく清潔な着替えも用意してあった。以前、金庫から出てきた衣服のうち、まだ売らずに残していたものだ。今では子供たちの着替えとして完璧に役立つ。




