花火の約束、そして山への散歩
前回の続きです。以前書いたやつを訂正して書いてるのでちょくちょく違う所もありますが面白くかいてます!!読んでみてください!
頭が痛い……胃の中にある物が込み上げてくる感じがする。地べたがザラザラする。さっきまで病院のベットで寝ていたはずなのに……
「ん、んんんー。ここは、どこだ…?」
周りを見渡すと前方から女の人が歩いてきた。その女の人を見て驚き榛名だった。
「は、榛名!?何でここにお前がいるんだよ!!」
俺は思わず叫びながら走っていった。すると前から来ていた女が“え?”という顔をして立っていた。そんなのをお構い無しに俺は女の目の前まで行き、手を握りブンブンと振った。
「榛名ここにいたんだな!!さぁ家に帰ろう。ところでここはどこかわかるか?」
俺は言った。
「きゃっ。いきなり出会ったばかりの女性の手を握るとはどういう神経してるんですかあなた!?」
まるで他人のような口振りで俺の手を振り払った。
「へ?」
俺は間抜けな声が出た。すると榛名が
「確かに私の名前は榛名です。しかし、あなたに会うのは初めてですし、第一あなたは私の名前をどこで知ったのですか!?」
少し強い口調で言った。俺は、
「いや、知ってるやつに同じ顔の奴がいたから、もしかして、と思って声をかけただけなんだ。ごめんな」
とだけ言った。
「そうなんですか。ところで、あなたのお名前は?」
「ん?あぁ、俺の名前は和人だ。和むに人って書く」
「和人君……顔も声も喋り方も似てるけど、まさか、まさかね……」
榛名は最後の方にごにょごにょと小さな声で何かいっていた。
「そういや、俺さ行くとこないんだけど当分泊まれる場所とかしらない?」
「あ、それなら私の家に泊まってもいいですよ。どうせ私しか住んでいないし…」
榛名は悲しそうに言った。その理由を聞いてみるか悩んだがやめた。会って間もない女性にそこまで聞くのは失礼だろうと思ったからだ。
ここに来てから随分と時間が経った。最初はなにかと不便と思っていたことも今はすんなりできる。まぁ、たまにやらかすこともあるけどね。更に驚くことがあった。まぁ当然といや当然だけど恭二もいた。ここでの恭二は優しいし、普通に仲良くしている。
ある晩に榛名の話を聞いた。
「私ね、お兄ちゃんがいたの。名前は和人。君に性格も顔も何もかもそっくりなの……」
「え?でも一人って……」
「ええ、今は、ね……」
「今はってのはどういうことだよ!?」
「兄は、殺されました」
「殺されたって……」
俺はぎょっとした。嫌な汗が流れた。俺は更に聞いた。
「一体誰に!?なんで!」
榛名の目には涙があった。
「何も、何も分からないの…私は……私はっ」
「もう何も言うなっ!」
俺は榛名を強く“ギュッ”と抱きしめた。
「今のお前には俺がいる。だからもう泣くな」
「ん………」
少し時間が経ってやっと榛名は落ち着いた。そして泣きつかれたのか寝転がっている内に眠りにおちた。
次の日の朝、
「ん、んー」
「やぁ、榛名。おはよう」
「あぁ、和人君おはよ」
「明後日さ花火大会があるだろ?」
「うん。あるね」
「あの、その、なんだ…一緒にいかないか?」
「うん!」
榛名は満面の笑みで言った。今日は前々から恭二も入れてお昼前から山に散歩をしに行く約束をしていた。
「お弁当と水筒を持ってと…」
「網だろ?釣竿だろ?あとは…」
各々の準備を済ませ、恭二と待ち合わせしている場所に向かった。既に恭二は待ち合わせ場所に着いていた。
「よぉ恭二!山登るんだから、ばてんなよォ?」
「分かってるよ和人君!僕だって置いて行っちゃうんだから!!」
「うふふふふ」
恭二と言い合っていると、隣で榛名が笑っていた。
「はは、それじゃあ恭二、てっぺんまで競走だ!よーいドン!!」
「あ、ズルいよ和人君!まてぇ!!」
俺達は走り出した。榛名も走っていた。山を登っている途中にいろんな話をした。昨日の夕飯の話、山に登ってから何をするかなど色々だ。
頂上へついた。三人とも息を切らして登りきった。その時は既にもうお昼時だった。
「あ、もうお昼だね。それじゃあご飯たべよ!」
「あぁ、榛名の作った弁当は上手いからなぁ!」
「僕も榛名ちゃんのお弁当好きだよ!!」
榛名は三人分の弁当を朝早くから起きて作っていた。その分の手がこんでいて、美味しかった。
食べ終わると各々行きたい場所に行った。榛名は湖の方まで、俺と恭二は洞窟に行った。洞窟内に入ると中はジメジメして真っ暗だった。すると恭二が口を開いた。
「なぜお前が生きている?なぜお前が俺の榛名と仲良くしてるんだ?」




