表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐男子御曹司の彼  作者: 一条由吏
第6章 ハラスメント
40/40

5.腐女子は妄想のためなら何でもします

「梓。摂政(しゃちょう)がお呼びだぞ。」


 数年後、地球連邦が成立する直前に日本でクーデターが発生した。日本が1つの州となり、天皇の国が無くなってしまうとかいう理由だ。大政奉還ということで国会議事堂の議員を殺戮したクーデター勢力は天皇主権国家を創世しようとしたのだが、天皇が受け入れるはずもなく当時の天皇の自殺という最悪の結末を招いた。


 そのクーデター勢力を倒した人間が居る。キヒロが勤めていた会社の社長だ。当時、地球連邦設立に奔走していた彼はキレたらしく。彼の持つ力を全て使いクーデター勢力を叩き潰したらしい。


 次に立った天皇に指名された彼が日本州への繋ぎの国を治めるため摂政となった。彼の友人たちは否応なく政に関わらされているのだが、それが私にも回ってきたのだろうか。


 おかしい。あの人を観察するのは面白いが、巻き込まれるとヤバいと頭が警鐘を鳴らすため、出来る限り近付かなかったのだ。


「性差別撤廃推進大臣ですか?」


 私が住んでいる高層マンションは一時的に皇居扱いとなっており、ここに天皇もお住まいになっている。同じマンションの住人というには恐れ多いはずだが、ここまで頻繁に顔を合わせると単なる隣人だ。


「前に言っていただろう。機能的に自由にスカートとスラックスを選択できる社会を作りたいんだ。まずは義務教育の中学生の制服をスカートにする。」


 摂政が提案して決めた法律は憲法と同等の扱いで10年間は変えられない。10年間かけてスカートを着用したことのある男性が増えれば、『スカート=女』という思い込みをぶち壊せるだろう。


「男も女もスカートですよね。真日本国の国民は全てスカートを着用したことがある人間にしてしまうんですね。」


 クーデター勢力は大日本国憲法に近い新日本国憲法を制定すると宣言し、日本国憲法は破棄された。そのクーデター勢力を倒した摂政は暫定的に日本国憲法の一部を使用したが最終的には新たに真日本国憲法を制定すると宣言している。


「ああそうだ。国家公務員は内勤者はスカート、外勤者はスカート、スラックスの選択制になる。国民に対してはスカート優遇税制を一定期間施行する。だが優遇だけじゃない。子供は国の財産とし財源を独身者や性少数者に関係無く徴収することにした。」


 真日本国憲法には国家公務員は公僕であることが明言されており、国が決定したことに逆らうことは許されていない。しかも過去の日本国の課長級以上は選挙で選ぶことにされているのだ。


 既得権益を守るためクーデターに荷担した官僚が大勢居たらしい。


「それだと子供を産めない人に不利ですよね。」


「あくまでこの国は国民主権だ。国の財産は国民全員の財産だ。つまり子供は子供の産めない人の財産でもあるんだ。それに子供を産もうと努力されている方々とて結婚していれば独身者より有利だ。」


 真日本国憲法には国民が主権を持つと共に天皇、摂政は国民では無いことが記載されている。さらにどんな法律も過去に遡ることが出来ないことも記載されている。つまりこの人がどんな手段を使って法律を施行しようとも誰にも罰せないことになっているらしい。


 この辺りは大統領経験者を次々と牢獄に送り込む隣国の影響だという話だ。緊急時に摂政政治を行えば、一部の人間から不満が上がってくることは避けられない。その後、権力を持った人間が摂政を処罰すれば誰も緊急時に摂政をやらなくなってしまい国が潰れてしまう。


「子供を産まない育てない独身者はともかく性少数者に圧倒的に不利ですよね。」


「ハラスメントと同じ考えだ。性少数者の中にも普通に子作りする方々も居る。物理的にできないわけじゃなく子供を産まない育てないことを選択している。選択する自由があるからには選択しなかったことによって発生する義務もあってしかるべきと思うんだが如何かな?」


「完璧ですね。賛同しましょう。ですがそれと私が大臣を引き受けることは関係無いように思いますが?」


「私は本当に知らなかったと思っているのかね。賢次さんから告白されたときに全て納得したよ。あのときのセクシャルハラスメントや賢次さんの件もそうなんだろう。君の欲望を叶えてあげたんだから、少しくらい協力してくれても良いと思わないか。」


 性転換した賢次くんを抱かせるために裏で暗躍したこともバレて居るらしい。社長に近い友人を使い誰とは言わなかったが性転換した友人を1度だけという限定付きながら抱くという言質も取ったのだ。


 たった1度きりだったため、私の最終目的だったエッチの現場を覗くことは叶わなかったのだが・・・。


 背中に冷たいものが走る。優しく言っているが目がマジだ。私は大変な人間を怒らせたらしい。









―――――小説家になろう×スターツ出版文庫大賞用あらすじ―――――

■ストーリーの全容

 日本一のイケメン率と噂され独身の御曹司が急成長させている鬼束家具に就職を果たす主人公梓。

 だが彼女の目的は玉の輿でも出世でも無かった。

 裏方で働くガチムチ社員とイケメン販売員で妄想するのが目的の腐女子だった。


■登場人物

 (くりもとあずさ)

    栗本梓 20歳

 BL創作女子。デザイン系の専門学校卒業予定。

 将来の夢は好きなカップリングが愛し合っているところを覗くことというリアル腐女子。

     x

 (おにつかゆきひろ)

    鬼束幸広 30歳

 鬼束家具副社長。有名私立大学卒業。

 自己資金で始めた派遣会社が急成長し、その腕を買われ事業低迷中だった父親の会社の

 鬼束家具副社長に就任。業界トップの急成長を成し遂げる。隠れ腐男子。


■大きな流れ

 採用された梓はクレーマー対応が元で御曹司の秘密を暴く。

 気弱な面を見せる腐男子御曹司に恋をした梓に舞い込んだ幸運は

 偽装結婚という名前の腐女子の妄想だらけの結婚生活だった。


有名ブランドの学校の制服もあれば、男女に関係なくスラックスかスカートを選べる学校の制服もあるそうです。

もう一歩進めてスカート一択、スラックス一択の学校があればいいのにと思ってしまいました。


如何でしたか。LGBTはノンケと何も違わない人間なんだと解って頂けましたでしょうか。

この知識がこれからの生活を豊かにしてくれるものになることを祈っています。


ブックマーク、評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] こんばんは 腐女子ではない(多分。一条さんの感覚的には絶対)ですが、 とても興味深かったです。 私はBLでもNLでも、2次元に限りなんでも読みます(ナマモノは苦手です...)。 様々なシ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ