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(今日こそ殺ってやる。
準備はかなり昔からしている。
これならきっとうまくやれば僕は捕まらない。
大丈夫。
もし捕まっても天涯孤独の身。
俺に家族はもういない。)
意を決した依玖は準備した凶器を持参すると玄関扉に手をかける。
その扉はいつもより重くノブすら回らないように感じる。
(ダメだ、こんな白昼堂々凶器を持って出て職質されたら?
今の俺には余裕がない。
いくら準備したって気持ちに余裕なんてできない。
絶対見透かされる。
殺る前に捕まるのだけは避けたい。
まだ時間は5時間以上ある。
少し落ち着こう。)
そこまで考え引き返そうとするが手がドアノブから離せない。
(バカか…!そうやって言い訳を並べてもう何日、何年経ってんだ。
今日だ。今日殺らないともうできない。
今出ないともう今日は出ない。
今日がベストなんだ。)
呪文のようにブツブツ唱える依玖はもう一度扉に向き直り重く鈍い扉を開けて外に出る。




