破滅へと向かう盗賊団
「どうなってやがる? 皇国のファミリーがどんどん捕まって行ってるじゃねえか」
バレルファミリーの首領ーーモールド・バレルはどんどんと連絡が取れなくなっていく皇国の面子に対して不満を爆発させる。
「親父,一番最初に音信不通になったのは皇国の辺境伯領の奴らだ。そこから数珠繋ぎに他の奴とも連絡が取れなくなってる。辺境伯領で捕まって他の仲間のこともゲロったに違いねえ」
「それで今,他の領主にもアジトの場所が漏れて,皇国で丸坊主にされたってことか! 許せねえ! 舐めた真似しやがって! 捕まったアホも,そいつを縛り上げた領主も見せしめに締め上げるしかねえ! てめえら,全員戦争の準備をしろ!」
「全員って,ファミリー総出かよ? 全員つったら国家規模だぞ? 領地一つ落とすのに過剰戦力が過ぎだろ」
「見せしめだと言っただろうが,ボケが! 圧倒的な戦力差で落とせば,国のトップまでビビらせることができるんだよ!」
若干気後れしつつあるファミリーの幹部に対して大声で怒鳴ると,皇帝が自分に媚びへつらえる想像して一転して大きな笑い声を上げる。
「そりゃあいい。皇帝公認となりゃあやりたい放題できるからな」
周りの幹部たちもなまじ一度国を言いなりにして,いい思いをしていることもあり,ボロ儲けできる未来を想像してほくそ笑む。
実際はヴィラン辺境伯領で逆にやりたい放題されることになるのだが,そう言った未来をこの時のバレルファミリーの面々は想像だにもしていなかった。




