おいしいご飯
サツを蒸かし、朝食にする。
「ん~ちょっと硬いし甘みが薄い…竹串が必要だ…あと箸も」
朝食の後、茣蓙の上のヨモ草をひっくり返す。
「ずいぶん乾いてきたな!!今日は天気もいいし風もないから外に干そう!!」
こぼさないように慎重に運びドアの近くに置いた椅子のそばに下ろす。角に石を置き、万が一ひっくりかえらないようにする。
「今日は茣蓙とヨモ草を集めよう!!」
釜とバケツを持ち、ヨモ草を幅の広い葉を集めていく。
幅の広い草が集まったらまとめて洗い、物干し場に干す。ヨモ草がある程度集まったらさっと洗い、瓶に保管する。何度か行い、お昼にするころには大分集めることができた。
「あの匂いが独特な草って…」
「モーー」
水場で洗っているとウモが来て袖を引っ張る。
「…なに?」
「モーー」
子ウモも寄ってきて母の乳を探し、ミルクを飲み始めた。
「あ!!ミルク分けてくれるの?」
「モーー」
「ありがとうね」
急いで草を片し、バケツと手をきれいに洗い、きれいなタオルで拭く。そのタオルを水で濯ぎ、ウモのお乳の周りを拭いて子ウモの邪魔にならないように気をつけながらバケツを置く。
「確か親指と人差し指ではさんで…絞る」
残り三本の指を順々に折っていくとピュッとミルクが搾れた。
「ウモ…痛くなかった?」
「モーー」
「よかった」
平気そうな顔をしているのでそのまま続ける。子ウモのご飯が終わるころにはバケツの半分以上溜まっていた。
「ウモも子ウモもありがとね!!」
「モーー」
タオルを洗い、今触っていたところを拭きあげる。バケツをキッチンに置き鍋を持ちドービのもとへ向かう。
「少し溜まってるー」
にやにやしてしまう顔を引き締め瓶を逆さにし、鍋に蜜を垂らす。鍋底に溜まった薄い黄色をみて、またにやにやしてしまう。瓶を戻し、キッチンへ戻り鍋を火にかける。
「どれくらい煮詰めればいいのかな~…」
すこし色が濃くなってきては舐め、変化があっては舐めを繰り返し、お気に入りの濃さを発見する。
「ずいぶん少なくなっちゃった…」
鍋底にはほんの少しの蜜が出来ている。そこに朝の残りのサツをいれ絡ませさらに移す。次に洗った鍋にミルクを入れ煮立たないように様子を見ながら温める。周りがクツクツしてきたらコップに移しサツと一緒にテーブルへ運ぶ。
「ふふふ、いただきます!!…おいしい」
ほんのり甘みがサツに絡まりぱさぱさしていたサツが食べやすくなっている。ミルクもやさしい甘さが口の中に広がる。
「みんなのおかげでおいしいご飯になってきた!!」




