帝都にて
宜しくお願いします。以前書いていた話ですが、前の作者ページにログイン出来なくなってしまったので、推敲しながら再投稿。話が変わった部分もあります。
宜しくお願いします。
帝都は変わらない様に見える。しかし張り詰めた何かがあり、昼こそ多くの人で賑わうが、夜の引きは早く、かつての夜の活気は全くない。
「そう見えても、あるところにはあるさ。まあお前らは連れていかないがな」
マットは夜毎に出かけている。帰った時は酒臭いから何処かで飲んできたのだろうが、毎日よく飲めるなとは思っても怒る気にはならない。情報収集には1番良いのは酒場だよ、とはシカの言だ。
ハイロは罪人の軍の情報を追った。シカとリュカは参加させられたはずだ。何人か罪人の軍にいたという人にも会えたが、ほぼ彼等の武勇伝しか聞けなかった。
「ハイロ、俺とカレンは東の間留に行かねばならない。ハイロはどうする? 付いてくるか、帰るかだ。帝都に一人で残る事はダメだ。お前の父との約束だからな」
帝都に来て7日目。マットに言われた。
「では、私は間留に付いていきます」
このまま居ても何も得れないだろう。シカもリュカも必ず生きているが帝都にはいない。シカの家には別の誰かが住んでいた。2人が帝都にいれば、シカはともかくリュカは必ず取り返そうとしたはずだ。
「明日発つ。今日は買い物だ」
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銀米という店は、豪華な看板を掲げており店が並ぶ通りでもひときわ眼を引いた。店先でカレンと一緒に待っていると、派手な出立の男が荷車を引いて来るのが見えた。男や荷車を囲むように4名の男達が歩いている。
男は銀米の前、ハイロとカレンの側で止まり、荷車を下ろした。
「ヒースだ。間留に向かう途中で盗賊に襲われた者達を助け、盗賊を打ち倒したぞ」
男はそう言うやいなや、荷車にかかっていた布を外して投げた。複数の死体が荷車に詰め込まれている。
「ヒース、ご苦労だが、肝心の仕入れはどうした?」
店から着物姿の女性が出てきた。柳眉を立て、見るからに怒っているが、目を引く整った顔立ち。
「サイファさん。これには深い訳が、、」
「何があろうと、決められた日に荷を届けるのが商いだって、何回言わせる。倒したなら、そのまま間留に行って荷を受け取って来れば良いんだ。わざわざ戻って来たりしたら、間に合わなくなるってわかるだろうが」
ヒースが助けを求めるように、周囲にいた男達を見ると、そのうち1人が進み出て来た。
「すまない。俺達は西の幕威から間留にむかっていた者だ。私達が頼み込んだので、ヒース殿は一旦お戻りになった。烏楽屋の荷を取り戻す為にご助力を頂けないであろうか?」
「それが銀米にとって何になるんだい? 既に荷遅れで損がでるんだ、補った上での益を提供してくれなきゃな、割が合わないね」
サイファが捲し立てるように言うと、男達は顔を見合わせる。
「誠にすまないが、報酬は決められないのだ。実は荷とともに店主も攫われている。しかし店主は義理堅い。必ず労に報いるはずだ」
「サイファさん、こいつらは弱いくせに野盗に向かって行った」
「ヒース、黙りな。私達は討伐隊じゃない。そんな話を請け負う為に働いてるんじゃないんだよ。ヒースは盗賊が何者かを知らせる為に、わざわざ運んできたのだろうが、右腕の赤紋は共石って奴等だ。50はいるぞ。ヒース、お前が特攻して死ぬのは構わんが、お前がいくって事は銀米が共石と事を構えるって表明したと一緒だ、、ヒース、やりやがったな」
あいつは見た目以上に頭が回るな。その声にハイロがふリむけば、いつの間にかマットが背後にいる。既に多くの人が見ているのだ、ヒースって人が共石の者を殺した事実は周知されている。
「ヒース、旦那がいないんだ。こうなったら自分で決めろ。だが、責任は取ってもらうぞ」
「50かただ殺すなら良いんだけどな。救出するならもう少し人手が欲しいところだ」
「それなら俺、いや俺達を混ぜてくれねえか?」
マットが進み出た。
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