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ゴブリンキングの有閑 その12

城や城壁を壊したのはわしなのだが。

瓦礫の下敷きになってる者はいないか捜索をさせていた。

山エルフによると、このイグドラシルの孫とか言う奴は魔力を注いで、どういう形になれって命じると少し時間はかかるがなっていくのだそうだ。

もちろんゴブリン城をイメージして魔力を送る。

城壁はもう少し広めでわしやゴブリンジェネラルがのれるようになってくれたらいいと念じてみる。

いつ完成するやら?

根や枝は動き出していたが・・・


『魔力を与えすぎたね。』と山エルフに言われたのが気になる。

わしは魔神モードを解いていない為、力の加減がわからないのだ。



敗戦側のエルフたちを集めて命令する。


王族・文官武官・親衛隊・騎士の財産は没収する。その全ては市民に分け与えることにする。


市民はそれを持ってここを出て行くことを許可する。


騎士・親衛隊はこの土地の復興のために自ら尽力すること、人を使うのではなく自らだ。


王族は城を出てもらう。

文官武官の家のうちひとつをあてがうものとする。

なお、王族としての権利の全てを剥奪する。


わし等と戦った兵士たちについては、この戦いにおいて急遽徴兵された者がほとんどと言うことなので不問とする。


文官武官の一族含めは、たった一ヶ月捕虜エルフと同じ奉仕をしてもらう。



あと、市民については捕虜エルフ5名の引取りをお願いしたい。

精神と記憶操作等を精神の精霊に関与するすべがあるならできると思う。

尚、おなかの中のハイボアオークの子であるが、チェンジリングに使いたいというならそちらに預け、必要ないというならわしのところで引き取ることとする。



以上。



頭を抱える者が多いが、市民と兵隊達は喜んでいた。


まぁ、負け戦でありながらこんなもんですんだんだ。多分いいはず。



あと、ゴブリンジェネラルに命じる。

しばらく他種族のちょっかいと魔獣に対しての対応の為残れ。

兵站はわしのほうで対応する。



町はかなり焼けてしまっていた。

復興には時間がかかるな。


残ってくれるエルフはどのくらいいるだろうか?

ゴブリン達の移住も考えねばならないな。

やれやれ。


と、いつの間にかもとの大きさに戻っていたわし。


ロード種に、呼び止められ。

城のほうに向かう。

崩れた瓦礫のなかに、不思議なものが見えた。

うずたかくつまれた本の山、物凄い寒い地方で作られるという氷の家のようだ。もちろん本物をわしが見に行ったわけではないが。


その本の山にすがり付いて謝っている、エルフの娘・・・くせっ毛なのかやたらとクルクルはねている金髪のショートヘアーでやたらとぶっとい枠の丸眼鏡をかけている。

背はメアリーぐらいだろうか?スタイルもメアリーに近くストンとした感じだ。

『あ~!!装丁が~。痛かったでしょ~必ず治すのでごめんなさ~い!!』などとあわあわとしながらも涙を流していたりペコペコと本に謝っていたりと忙しい奴だ。


ロード種に聞いたら瓦礫の下に本の山が埋まっていて、その本の山の中にこの娘がいたんだとか?


しっかりメアリーとキャラが被るな体つきといい・・・・

『おい!お前は何だ?』


『ポリティシア・・・・・』

『で、そのポーは、何でここにいる?』

『えっと、私はポリティシア・・・』


『だから、お前はポーだ。いいな。』



しぶしぶ語りだしたポー

『私は賢者の派生職業で、本の虫って職業もちです。ここには本の整理と情報の精査。なんでも王様が魔道に、こっていたみたいでその辺の本が多いんですけど・・・なんかでたらめが多い本で・・・で、私が但し書きをくわえてわかりやすくしたり別の本のページを書いて訂正内容を書いたり・・・あっ!もちろん本に直接じゃないですよ。』


いや?それ以前に・・・お前、虫なのかエルフに見えてるけど。


『たとえばですね』

言ったとたんに本が本の山から飛んできて手も触れていない宙に浮いた状態で本が勝手に開きページをめくるようにパラパラとめくれていく開いたページには光る文字が宙に浮いていた。


『こんな感じにですね、書き留めてるんですよ。実際に羊皮紙に移すことも出来るんですけど名本の間に挟んでも落っことしちゃうかもしれませんから・・』


こいついいな、使える。


『城もこんなだし、わしもお前に頼みたいことがある。だからわしと一緒について来い。』


『いいですよ』まじか?二つ返事したよこいつ。


『でも、この本。移動しなくちゃいけないのか物凄い量だな~図書館でも作らないといけないのか。移動させるだけでも大変だな。』


『あ~。運ぶのは私がやるので・・』おいおい何回往復する気だ?


やっとこの時点でメアリーや山エルフが来た。


かれこれしかじか軽くポーについて説明するわし・・・

山エルフもメアリーも興味しんしんだ。


『もしかして?アーカイブも使えちゃったりします?』とメアリー

『あの本の内容変更の文字は空間上に貼り付けることも出来るのかね?』と山エルフ


『アーカイブありますよ~。光る文字は空間上に貼り付けてその場で直す事もできますよ~』


などと話ていたが、わしの理解の外の話しにまで行ったので。

わしは城に戻る準備をするように命ずるため、その場を後にする。


ゴブリンジェネラルとその部隊をおいて行くのは防衛上つらいがしかたない。


本を積む為の荷台を用意させなくては・・・などと考えていたら。


さぁ、もどりますか。

と山エルフとメアリーから言われ・・・本は?とわしが尋ねたら・・・大丈夫ですよだと?。

おいおい、何万冊って感じだったぞ・・・


ポーが、歩いて近づいてくる後ろに、本が中を浮いた追いかけてくる。まるで小鳥の群れのように。

わし等が、ゴブリンライダー隊の荷台に乗って、ポーが来るのを待つ。

ポーの周りをくるくると回りだす本達。


ポーが荷台に乗りころには幾重にも並んだ本は大きな円錐形になっていた。


『すごいすごい』と、興奮するメアリー。

『そ、そうですか・・・ネ』と、ポー

『凄いな、巨大な本で出来た杉の木が動いているようだ』と、山エルフ


確かにそんな風に見える本のモニュメントをつれてわしは帰路についた。


城についたわしは、戦費で少し減ったお宝の場所では足りないほどの本を一時城で預かることになった。

おかげで、玉座の間まで本がきちゃってるので、今はわしの部屋にメアリーと赤エルフとポーの三人を呼んだ。

『メアリーがギルドにいったん戻ることになった。でだ・・・』と話し始めるわし

ポーに、人間の世界にも見たことのない本があるかもしれないからとか言ったらにべもなく行くというのでこれはこれでいいんだろう。メアリーが何でも論文を製作するように言われているらしいのでこいつの能力が役に立つだろうとの判断だが・・・論文って何?


赤エルフには、彼女等の護衛についていって欲しいとお願いする。配下のものではないはずの彼女をどう扱うべきか悩んでいたが、これも検分させて世の中の一部でも知ってもらおうという親心半分での命令なんだが。


『わしを恨んでいるか?わしはおまえを恨んでいない。お前は他のものの罪まで背負い償った。そして、わしの配下のものの命を救ったからだ。』

『恨んでいないといえば、嘘になりますが・・・わたしは何故かあなたの心と声があの時聞こえました・・・今の気持ちは。私をあなたの配下に加えてくださいお願いします。』と、何故か泣きながら答える赤エルフ・・・

わしなんかいけないこと言ったんだろか?



次の日、3人は人間の世界へ旅立っていった。

早く帰ってこいよ~


今わしの部屋の壁にはクロイツが逆さ貼り付けのような状態で壁にめり込んでいる。

わしがいない間のホーリィの行動を聞いたからなんだが・・・


クロイツに家事一般の改良点なんかを明確に説明した後、実践して見せたりしていたらしい・・・で、わしの部屋に入ってベットメイキングを始めるホーリィ。

なかなか、部屋から出てこないからクロイツは覗いたそうだ。


ベットメイキングが終わった後

『うきゃ~!』とか言ってベットに飛び込みモゾモゾスリスリした後、我に返ったかのように周りを確認。コホンと咳払いをひとつ再びベットメイキングをして・・・何度かそれを繰り返していたらしい。


で、今クロイツは逆さに壁にめり込んだ状態で器用にわしにお茶をついでいる。

わしの前で少し怒った顔で一緒にお茶を飲んでいるホーリィ。


ちょっと落ち着いたな~まだ、いろいろしなくてはいけないことがあるんだがな。メアリーがいないと進まないことのほうが多いからな~

とか言ってるうちに、わしの視界が暗転した。

しまった今頃・・・《王の進軍》と《魔神モード》の副作用か?


気がついたころにはベットで寝ていた。

半身ベットに起こされて。


『あ~ん』とホーリィがおかゆを食べさせてくれる。

頭がボーっとして体が自由に動かない。困ったな。


でもまぁ、ホーリィが喜んでるからいいか。


しっかし、暇だなぁ~


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