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ハチミツ頭に援助要請南方にラッセル車有り

屋敷一室。その広間に屋敷の主である呂布とその養子良。最後にラッセル車の雪かきのような髭を蓄えた男が各々、暖かい酒又は茶を啜っていた。


「続、張邈の所へ行ってくれ。」


ドヤッと頼む呂布。


「断る。」


スパッっと断るラッセル車。


半開きの目を更に細め、所謂フザケンナ面で即効断る続と呼ばれた男を唖然とした顔で見ながら固まる呂布。


「・・・井も何とか言ってやれ。」


絞り出したセリフがコレである。


「いや、親父。さすがに説明なさすぎじゃね?


続のオッチャン。

実は言うと、兗州に出兵する事になって袁術に豫州近辺で曹操を牽制してもらおうって話になったんだけど張さんが危なそうだから護衛をってのと牽制の要請に向かってもらいたくて、護衛をしつつ袁術の前に立って、交渉できるのは続のオッさんしかいねぇから頼みてぇって親父と陳さんが。」


「・・・兗州を取り返したいなら、弁舌に優れた奴らがやれば良いだろう。

それにただでさえ兵馬の減った私の部下が無駄に動く謂れは無い。」


「いや兗州とったら并州に居る義親父のダチに頼んで良馬すげぇ仕入れれるって。

だろ?義親父。」


「ウム。それに良い加減私たちも自分たちの地を得るべきだろう。兗州なら私達の故郷も近いしな。」


「・・・良いだろう。

どうせ陳宮が色々策を練っているのだろう。約束しろ呂布。最初に軍馬を選ぶのは俺達だぞ。」


馬をかけさせながら思い出す1幕に魏続は思う。


『全く呂布め、人使いが荒すぎだ。』


彼の名は魏続。呂布のそこそこ遠いが数少ない一門衆である。呂布、張遼に続き異民族騎兵を多数保持し漢人の騎兵まで保有している一人で、一門衆という事も有り呂布軍における発言力も高い。

そんな彼は徐州に行く前に話をした良という義理の一族となった子供と呂布に頼まれ陳留太守張邈を追いかけ共の者数十騎と寿春に向かっていた。

そらぁもう全力で。


*魏続 ??・・・(ぎぞく/ぎしょく ??)

呂布とは親戚。一族絡みの付き合いがあった模様。

高順が呂布に疎まれだすと高順の兵を彼に預け魏続の兵を高順に預けた。。

下邳城の戦いの時に他2名と共に呂布と陳宮。後漢書では高順も捕縛し早々に寝返った。以降史書には出てこない。と言う出身、生没年、字とか色々分からん人。


演義ではチョコっと肉付けされて、八健将序列6位として登場し最初の曹操との戦いで曹操を追い詰めるも典韋に撃退される。袁術との戦いでは宋憲と共に陳蘭と戦い陳蘭をボコっている。

曹操に降った後も話に出てくるが官渡の戦いで咬ませ犬的な感じで顔良に一撃で斬り殺される。


字不明の為、主人【裏】切り後顔良に切られその生【終】わる。で裏終。


「ああぁ面倒だ。」


ラッセル車のような髭をファッサファッサさせながらボソリと呟く。

彼からしたら堪ったもんじゃ無い。

チョット占いで凶事起こりそうだから様子見てきて。大体片道四、五日かかるけど。

・・・パシリ方が尋常じゃ無い。


ついでに一緒に袁術に援軍説得よろしく。

・・・ついでにするこっちゃねぇ。


そして今現在何とかギリギリで豫州沛国龍抗に向かう途中、見覚えのある馬車と五十ソコソコの護衛っぽいのを見つける。

警戒させぬ様に魏続の後ろについていたニ騎が名乗りながら馬足を上げ馬車に近寄る。


「呂奉先が将、魏将軍率いる者である!

張太守御一行とお見受けする!


我が主、魏続が面会を求む!!」


そう何度か声をかけると隊列が止まり一人の壮年の男が弾け飛ぶように馬車より出でる。と共に両手を振りながら大声で語りかけてきた。


「魏将ーーー軍!!

どうなされたぁーーー。

呂布に何かあったのかーーーい!!!?」


『・・・相変わらずだなあの方は。』

「呂布は無事にございます!!」


少し微笑ましく思いながら、馬足を速め近く魏続。


「魏将軍!!久しい!!久しいよ!!

どうしたんだい!?」


馬車から出てきた張邈は嬉しそうだ。なんか両手シャカシャカしている。

それに対し馬から降りた魏続も、軍礼をしながら答える。


「お久しゅうございます。張太守。

易者により、凶事有りと申された為呂布が護衛の為に私を遣わしました。

あぁ、後袁術に頼み事で。」


それを聞くと張邈は苦笑いを浮かべため息を吐く。


「悲しいよ私は。私に構うなと言ったのに。

だが嬉しいよ。君のおかげで命拾いした。」


そう言い呂布のいるだろう北に向けてゆっくりと黙礼する張邈。


「さて、魏将軍今の私の軍をみてくれないかい?」


困った様に言う張邈に促され チラリと周りを見渡せば、兵それぞれが不満と不安に囚われた顔をしている。兵の怒気、疲労感、苛立ち。感じ取れる感情悉くが正しく反乱等の起こる前の空気に酷似していた。


『面倒な。占いも馬鹿にできんな。』


「この状況は私のせいさ。

まさか三度も賊に襲われるとは。恐らくは良いカモだとでも思われたかな。

それに兗州に家族を残してきた者たちもいる。随分と無理をさせてしまった。


何より緊急とは言え、荒くれ者達を雇ったのは失敗だった。」


確かに最も不満のある顔のものはどうも兵士らしくない雰囲気をした者達だった。

彼等はあまりに少数では、交渉相手になめられたり、道中危険だったりといろんな理由で雇った者達だった。まぁいっそ清々しい程裏目に出たが。


「・・・フム。」


ラッセル除雪車の様に整えられた顎髭をファッサファッサ撫でなが少し考える魏続。

数分経ち張邈が不審そうな顔をしだした時である。

急に馬から飛び降り片膝を地面につけ今度は尚の事勇ましく軍例をしながら張邈を見上げる。ワンテンポ遅れて全く同じ動作を寸分違わず行う部下。壮観である。


部下全員が張邈に対し頭を垂れた後、殊更大く威圧の籠った声で名のる。


「呂布軍八健将魏続!以下三十五名!

飛将呂布の命により張太守をお守りいたします!


太守を狙う者は誰であろうと我が兵が殲滅いたします!!」


『・・・有難い。』


魏続の気遣いを察しすぐに返答する張邈。


「魏将軍。貴方の勇名は私も知るところだ。

貴方の兵にかかれば例え三倍の賊に襲われようと賊に同情できるだろう!!

兗州で敵の悉くを肉塊にし、踏み潰した貴方が味方とはとても心強い!!!


皆の者!!今日は我が友が配下、猛将魏将軍が参られた!彼もまた我が友である!!

龍抗に着き次第宴だぁ!!」


「「「「「「ウオォォオオオ」」」」」」


荒くれ者に対しては呂布とその部下八健将とその精兵がもし張邈に仇なした場合ブチ捻り殺す宣言。


張邈に兗州から付いてきた数少ない部下には、俺らも手伝うから宣言。

何せあの呂布配下の猛将だ。この中にも共に戦線を同じくした者も多く自分達を悩ませた賊に劣るはずも無い。つか本当、賊に同情する。

それが漸く助かったという思いに繋がっていた。


ついで鞭ばかりで荒くれ者共が感情爆発して妙なことしない様に飴として宴宣言も忘れていない辺り張邈も又伊達に太守ではない。


「魏将軍。色々と聞きたい事が。

私の部下は無事ですかな?」


そう離れていた訳では無いのだが、色々と聞きたいのだろう。感情を思っ切り顔に出し質問を始める張邈。


「えぇ。未だ民の為にと連呼しておりますよ。」


そう言いながら移動を開始する張邈。

龍抗に着くまで魏続は質問攻めにあうのだった。


因みに張邈達やその部下の悩みだった賊と反乱因子は慢心と情弱な匹夫の勇な者達のみ


「え?反乱?三十数人?斬首っとくか。

・・・ハァ面倒な。」


「え?賊徒?五十数人?射殺っとくか。

・・・ハァ面倒な。」


という軽い感じで物理的に首に又はハリネズミになったとここに記しておく。


*矢は兵士という名のスタッフが回収しました。ご安心ください。

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