第九話 「初ダンジョンは土下座の味」
リリ様⇒ルル様に訂正しました。
単語登録を間違って登録してました
あれから3ヶ月が過ぎた。今だにダンジョンに入れないでいる。
ラルチェ・アリスの二人は順調に成長している。
時々、寝る前に泣く事があったが励ましたり、愚痴を聞いてやり落ち着かせた。二人とも頭を撫でてやると安らぐのか落ち着きを取り戻すことが多かった。
わしは、特訓という名の拷問に耐えて、肉体的にも精神的にも強くなった。
明確な目標が出来たのが良かったのかもしれん。
・・・・性行の儀式は譲れん。
いつものようにわしが最初に起きて二人を起こす。尻尾から降りて生活魔法を使って顔と歯を洗った。
アリスは起きるとしばらくボーとしていたが、動き出し尻尾から降りて生活魔法を使っている。
ラルチェは朝が弱いようでなかなか起きない。
寝ているラルチェを尻尾から降ろして生活魔法をかけてやった。
「ひゃ!冷たいです~。むにゃむにゃ。・・・・・・キャーーー冷たいですよ~」
生活魔法でも起きなかったので初級水魔法で起こした。
以前、尻尾の上でやったら、リリ様が怒りだし幻術魔法で何度も水死を味わった。それ以来、面倒でも尻尾から降ろす事にしている。
尻尾を濡らしたのが悪かったのかもしれん。
みんなが起きたのでルル様の所へ向かった。
「ルル様。おはようございます。本日もよろしくお願いします。」
「ルル様~。おはようございます~。今日も元気ですよ~」
「・・ルル様・・・おはようございます・・。」
「みなさんおはよう! ラルチェとアリスはいつも通り訓練をします。タケルは今日からダンジョンに入ることを許可しますがどうしますか?」
「ダンジョンに入ります。」
即答で返事をした。残り3ヶ月で20階層をクリアするのは時間的にギリギリじゃと思ったからだ。
ここのダンジョンはとにかく広い。
1階層のボスまでの距離は歩くだけでも2日はかかるらしい。
1階層でもクリアするのに数日はかかるじゃう、階層が下がればもっと時間がかかる。
※一般的なダンジョンは歩くだけならば、5階層位なら1日で移動できる。
「わかりました。すぐに準備しなさい。転移石を渡しますので戻る時は必ず使いなさい。次にダンジョンへ送る時は転移石で戻ってきた所へ送ります。それと、いくつかポーションを渡しますね。食事は摂らなくてもいい様に特別な食事を食べてから送ります。」
出された食事は七色に輝く錠剤だった。
ーーー看破&鑑定ーーー
アイテム。種類:回復アイテム 名前:回復の秘薬
HP・MP・SPを全回復する。
HP・MP・SP回復速度アップ 効果時間:1日
満腹度に優れていて一つ食べれば数日は持つ。
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サクッと飲んで準備を始めた。
~~~状態~~~
名前:ヤマト・タケル
性別:男
種族:無人族 龍タイプ
年齢:151
LV:31
HP:850
MP:740
SP:780
【才能】
・免罪の才能
・武器全般の才能
・魔法全般の才能
・運動全般の才能
・再生魔術の才能
【能力】
・免罪符 Lv.30
・再生魔術 Lv.25
同時取得
・属性魔法<光・地・水・火・風・闇> 各Lv.25
・無属性 Lv.25
・時魔法 lv.25
・空間魔法 lv.25
・幸運 Lv.25
・鞭術 Lv.37
・ハリセン術 Lv.35
・盾術 Lv.38
・鑑定 Lv.48
・看破 Lv.48
・気配探知 Lv.26
・危険察知 Lv.31
・共通言語 Lv.35
・剣術 Lv.27
・槍術 Lv.28
・投擲術 Lv.28
・弓術 Lv.25
・毒耐性 Lv.25
・麻痺耐性 Lv.22
・鈍化耐性 Lv.22
・石化耐性 Lv.18
・罠解除 Lv.23
・自動地図 Lv.31
【補助】
・【業】限界保有量アップ Lv.30
・能力成長率アップ Lv.30
【アイテム】
革の鞭・厚皮のハリセン・革の盾・ナガサ(狩猟用ナイフ)
革の服・厚革の鎧・革のズボン・革のグローブ・厚革のブーツ・七色のフンドシ
中級HPポーション・中級MPポーション・中級SPポーション 各10本
※ナガサ:鉈代わりにもなり、切る、裂く、突き刺す等あらゆる働きが出来る万能刀。
「ルル様、準備が整いました。転送お願いします。」
「ヤマト様~。いってらしゃい~。気を付けて下さいね~。」
「・・・・いってらっしゃい・・・。」
「では、転送します。油断してはダメですよ。気を付けて。」
足元に魔法陣が浮かび、一瞬、フワッと感じて魔法陣に吸い込まれた。
魔法陣から一瞬で浮かび上がった。
うっ・・。まるでジェットコースターの上り下りの時の感覚に似ておる。
気分も落ち着いたので、周りを確認した。壁の所々が光っているので灯りは不要じゃな。
【気配探知】を使いながら歩き始めた。暫らく進むと、此方に向かって来る魔物に気付いた。
魔物は2匹なので問題ないと思うが油断しないように武器を構えた。
姿を確認すると無意識に看破&鑑定をした。うむ。訓練のたまものじゃな。
ーーー看破&鑑定ーーー
魔物 種族:鬼族 種:小鬼 属性:無
Lv.1
HP:10
MP:2
SP:5
【能力】なし
【アイテム】棍棒 動物の革の腰巻
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ーーー看破&鑑定ーーー
魔物 種族:鬼族 種:小鬼 属性:無
Lv.2
HP:15
MP:5
SP:10
【能力】なし
【アイテム】錆びた銅の剣 動物の革の腰巻
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まずは、弱い小鬼に狙いを定めて走り出した。
鞭の射程内に入ったので、<打撃>を意識して振った。
胴体に当たりフっ飛ばした。
素早く鞭を戻し、残りの小鬼に狙いを定める。
小鬼が走ってきたが遅い。近づかれる前に<斬撃>を意識して振った。
胴体に当たると胸から腹にかけてパックリと開いて、紫色の血が噴き出しながら倒れた。
ちゃんと<打撃と斬撃>を振り分けられたな。
ナガサを使って角を剥ぎ取り、武器も回収したので先に進んだ。
それから、何度か戦闘になったがレベルも低く、数も2匹までしか出てこなかったので問題なく進めた。暫らく進むと小部屋を見つけたので少し休憩を取ることにした。
生活魔法で水を出しコップに入れる。うむ。【気配探知】のお蔭で位置と数がわかるのは有り難い。
【自動地図】を見てみると今までの道筋が表示されていた。大分歩いたと思うが全体の何%なのかわからないのはもどかしいのぉ。無い物ねだりをしてもしようがないのそろそろ行くか。
しばらく進んでいると十字路に出た。さてどちらに行くかのぉ。
うむ。棒倒しをして決めるか下手に考えるよりも【幸運】があるので運に任せても良いかもしれん。
棒は右に倒れたので右に曲がることにした。しばらく進むと大きな部屋に出た。左側に扉を見つけたので向かった。扉の前に立つと【危険察知】が危険を告げた。
どうやら扉に罠があるらしい。【罠解除】を使うと成功した。中に入ると宝箱があった。
念の為、【罠解除】を使ったが罠は無かった。
早速開けると中には直径20cm位の灰色の魔石が入っていた。
ーーー看破&鑑定ーーー
アイテム 時魔石
時属性の魔力を帯びた魔石
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劣化アイテムボックスにしまった。
初日から宝箱を見つけるとは【幸運】さまさまじゃな。
部屋を出て、探索を進めた。
分かれ道があると棒を倒して進む方向を決めてどんどん進んでいく。
途中、数回、戦闘はあったがケガを負うこともなく進めた。
順調に進めるのが楽しく、1人の時の解放感を感じると時間を忘れてた。
【気配探知】に魔物の反応が現れた。魔物は3匹で動いていない。
物音を立てないようにゆっくり向かった。
魔物の後ろには豪華な扉があった。
これはもしや、階層ボスの部屋かもしれん。
さっそくあの3匹を倒して部屋を確認せねば。
魔物に近づこうとした時に、【危険察知】が反応したのでバックステップした。
まるで読んでいたかのように着地地点に魔法陣が浮かんだ。
マズイと思ったが空中で体勢が変えられず魔法陣の上まで来ると一瞬で魔法陣に吸い込まれた。
魔法陣から一瞬で浮かび上がった。
うっ・・。フワーとした感覚に襲われる。
「何時だと思っているのですか!遅すぎます!初日なのですよ!
ある程度様子をみたら帰って来るのが常識でしょ!!
何を考えているのですか!!
バカですか!アホですか!・・・・・・・」
ルル様に大音量で怒られた。
ここは黙って怒られよう。
ヒステリックになった女性は何を言ってもダメじゃ。
理屈なの通じん。誠意を込めて返事をするしかない。
「ヤマト様~。心配しましたよ~。無茶はダメです~・・・」
「・・・・・バカ・・・・・・・・。」
しまった。全員怒らせてしまったらしい。
とりあえず土下座して嵐が過ぎるのを待つしかないのか・・。
一晩中3人に怒られたのは言うまでもない。