第二話 高校生
第二話です。29歳の視点を書くのはとても苦労しましたが、どうか温かい目で見ていただければ幸いです。
よし!あの大災害で消えたものを取り戻す。29歳アラサー、二度目の人生は本気出す!
って言っても・・・具体的には何をすればいいんだ?今日は5月2日か。たしかあの大災害は10月15日だっけ。あと五か月か・・・
「蓮見。蓮見!おい、聞いてるのか蓮見!」「おい蓮見、先生キレてるって!」
「は、はい!」
「ハハハ!」(クラス全員に笑われてしまった・・・)
「馬鹿だなー蓮見は(笑)」
「うっせぇよ栗田、考え事してただけだっつうの」
「もしかしてあの水無瀬さんのこと考えてた?」
「は?ちげえーよ。」
「ほんとかなー?嘘つかなくてもいいんだぜ?」
「だからちげえって。お前そんなこと言ってるけど、勉強の方は大丈夫なのかよ?」
「え?勉強?ま、まあまあだぜ。高2の時の成績はまあたまに、2が顔を出してる程度だしさ。そんな心配することねえって(笑)」
「お前、2あるんじゃやべえじゃねえか。成績は大事だぞー!うんうん。」
「蓮見って、エリート街道歩むとか言ってたけど、別にそんな高くもなくね?普通に俺たちとバカやってたりもするし。」
「ちょっとそこ、蓮見と栗田、うるさい!」
「すみません・・・」
(このまま栗田のペースで授業受けてたらまずいな。こいつらを救うのも俺の仕事だが、一緒に俺が挑めなかった受験も頑張らなければ。それにしても、意外とこの年で授業を受けると学ぶこともあるな。
しっかし、学校の椅子硬すぎだろ。こんな硬かったっけ?)
「おい、蓮見。どうした?変なものでも食ったか?」
「いやさ、高校の椅子って硬てえなーって思ってさ。」
「は?何言ってんのお前。ほんとに変なものでも食べたんじゃねえか?」
「いやーでも、意外と歴史って学ぶこと多いな。昔の人がこうやって生きてたとかこういう生き様があったとか知ると面白くねえか?」
「はぁ?お前昨日まで、『なんで知らないおっさんがしてきたこと学ばねぇといけねえんだよイラつくわ。』って言ってただろ。」
「そうだっけ(笑)。」
「お前大丈夫か?今日のお前なんかおかしいぞ」
「まあいっつも俺はこんなもんだって」
「まあ、それならいいけど。」栗田って意外と俺の子と気遣ってくれてんのかな。そっか、昔から面倒見のいい奴だったよな。
(くそ、またあの栗田が目の前で流されていくところがよぎった。こんなの忘れてぇのに。)
「キーンコーンカーンコーン」
「今日のHRはこれで終わりだ。お疲れー。」
(確か、この時の俺って帰宅部だったよな。今考えると部活入ってた方がよかったなー。)
「おーい、蓮見!」(この軽快な声は・・・)
「今日は飯いかね?暇だろ?俺と久保と栗田とさ。」(やっぱり嶋田か・・・)
「なんだびっくりした嶋田かよ。オッケー、行こ。」
「今日どこ行くー?」
「じゃあ、ギャストでいいんじゃね?」
「さんせーい!」 (ギャストか・・今日はラーメンの気分だったけど仕方あるまい。タイムスリップ前はラーメンばっかり食べてたからか?ラーメンを食べないと逆に罪悪感があるほどだ。)
「え、じゃあ俺もそこでいいよ。」
「よし!決まりだ!」
「はぁー食った食った。今日はみんなもうこれでいいよな?」
「うんいいぜ。もう帰るか。」
はぁ、腹いっぱい。にしてもー、この体すごいな。高校生ってこんなに食べれるのか。昔は自分では気づかなかったが、30手前の体とは違うな。階段上っても全然つらくないし、めちゃくちゃダッシュしてもそんな疲れない。帰宅部なのに。やっぱすげえなー。肌も若いし。
「じゃあなー。蓮見、栗田。俺と久保はこっちからだから。」
「じゃあそういうことで、蓮見、栗田また!」
「じゃあ。嶋田と久保もまた学校でな。」(そっか、俺と栗田の家は結構近かったっけ。)
「ギャストうまかったな!」
「そ、そうだな。ファミレス行っただけでそんなに喜べるのうらやましいよ。」
「なんだよ蓮見、俺のこと馬鹿にしてんのか?」
「あぁ、そうだよ(笑) でも、うらやましいのはほんとだぜ?そんなことで幸せになれるの逆に尊敬してるよ。がんばれよ。」
「は?どうした蓮見、いきなり。やっぱ今日のお前なんかおかしいぞ?」
「はは、そうかもな(笑)じゃあ、家こっちだから。」
「お、おう。そうか、じゃあな!また明日。」
(やっぱり、いまだにあの栗田やみんなが死ぬのは予想がつかないし、考えたくない。
今日の一日を過ごしてやっぱり、あいつらを守んなきゃいけねえって思った。普通は、このことをやり直すことはできない。
だけど、神様がくれたこの二度目の人生、ありがたく、そして、絶対に悔いのない未来にしてやる。)
俺はそう、このきれいな満月に強く誓った。
第二話も、お読みいただきありがとうございます。
第一話でブックマークを押してくださった方、ありがとうございました!
ブックマークや評価をしてくださると、これからの執筆の励みにもなりますので、ぜひいいなと思ってくださった方のそちらもよろしくお願いします!
同時に、私の初めての短編。「家族-1.0」の方も拝見してくださったら、とてもうれしく思います!
とても短く、ギャグコメディなのでお気軽に読んでみてください!




