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開梱
「優くん、よう来たねぇ」
祖母の他に客は居なかった。
「えらい長旅やったねぇ。お昼は食べたんか?」
「汽車でパン食べただけ」
「なんか食べぇ」
売り物のおにぎりが残っていたので持って奥へ上がった。
*
テレビを点け、おにぎりのてっぺんを引っ張ってご飯と海苔を一体化させる。
「荷物届いてるよぉ」
昨日出したのがもう届いてる。おにぎりを食べてから2階へ持って上がった。
*
2階の洋室で開梱した。ここを私の寝室とする。部屋は叔父が使っていたベッドがあるだけ。
段ボールの中身は主に衣類。小学校で採寸した標準学生服もある。あとは、入学式までに1度学校へ行って校章を買えばいいだけらしい。
衣類をタンスに入れて。学用品は3畳の和室へ。2部屋使うことにした。