第二十七話 敵なのにファンアートが届いた
【コメント】
・最後の回転が良かった
・将軍のキレ顔が最高
・もっと仲良くしてほしい
「最後のコメント最悪だぁぁぁ!!」
戦場。
大歓声。
俺は地面に膝をついていた。
ガルド将軍も膝をついていた。
なぜか二人並んで。
「配置までコンビ感出るな!!」
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一方。
観客は大満足だった。
『最高ー!!』
『もう一回!!』
『将軍ー!!』
「将軍人気出てる!!」
ガルドが顔を引きつらせる。
「……なぜだ」
「真面目なのが逆にウケてるんだよ」
「理解できん」
「俺もしたくない」
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そのとき。
実況席でマルコスが絶叫した。
「ここで速報です!!」
「まだ何かあるの!?」
「すでに王都で“将軍×災害級術者”グッズが制作開始!!」
「早ぇぇぇぇ!!」
ガルドが固まる。
「何?」
マルコスが紙を掲げた。
【真逆コンビ・回転アクリル板】
「商品名が最低!!」
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しかも。
観客がザワつく。
『欲しい!!』
『並べたい!!』
『回転ポーズ好き!!』
「需要あるの!?」
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ガルドが本気で青ざめた。
「待て」
低い声。
「私は敵だぞ」
『そこがいい!!』
「何が!?」
ピコン。
【“敵対関係”が人気です】
「分析結果が終わってる!!」
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シエラが頭を抱えていた。
「だから言った……」
「何を」
「将軍、観客ウケするタイプだって……」
「適性判定みたいに言うな!!」
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一方。
ヴァルガは満足そうだった。
ドォォォォン!!
「納得SEやめろ!!」
「やはり“対比”は強いな」
「演出論で戦場を語るな!!」
リシアまで頷いている。
「冷静な将軍と勢い型主人公。バランスが良いですね」
「キャラ配置の話みたいになってる!!」
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すると。
空から何か降ってきた。
ヒラヒラ。
「……紙?」
俺はキャッチする。
見る。
「え?」
絵だった。
しかも。
俺とガルドが、
背中合わせで炎を出してる。
「ファンアート!?」
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観客、大盛り上がり。
『早ぇぇぇ!!』
『もう描いたの!?』
『仕事が速い!!』
「感心するな!!」
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しかも。
裏にコメント。
【“喧嘩しながら仲良さそうなのが好きです”】
「好きになるなぁぁぁ!!」
ガルドが真顔で固まる。
「…………」
そして。
「帰りたい」
「気持ちは分かる!!」
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そのとき。
ピコン。
【ファンレター機能が起動しました】
「嫌な予感しかしない」
次の瞬間。
ドサドサドサッ!!
「うわっ!?」
大量の紙束が空から降ってきた。
「多っ!?」
しかも。
【将軍の怒り顔が良かったです!】
【次回も空中戦お願いします!】
【二人の掛け合い最高でした!】
「感想文化が完成してる!!」
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ガルドが震える声で言った。
「……次回?」
静寂。
観客がニコニコしている。
ヴァルガが笑う。
ドォォォォン!!
「不穏SEやめろ!!」
そして。
ピコン。
【シリーズ化を確認】
「確認するなぁぁぁぁ!!」
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