⑶ 明里さんがいてくれれば
事を終えて、私は椅子に倒れ込む様に座った。
……激しかった。
明里は机の上に押し倒されたまま、大きく胸で呼吸している。
勤務中の職場での行為。
この背徳感が、異常に私を興奮させた。
頭の中が、真っ白になった。
・・・・・・
そして……頭の中の霧が晴れてきた時……私は飛び起きた。
……来たーッ!
閃きの神様が、降りてキターッ!
私は身なりを整え、放心状態の明里をおいて、スコッチの研究室へ向かった。
スコッチの主任とプロジェクトの班長に、自分が閃いた仮定を説明し、それを前提とした解決方法を提案した。
研究室から音が消えた。
やがて、明里が研究室に戻ってきた。
研究室の異様な空気に、明里は音を立てず自分のデスクに向かっている。
突然、プロジェクトの班長が顔を上げた。
「やってみましょう!」
研究室の中が、バタバタと動き出した。
私は目立たない様に、研究室を抜け出した。
・・・・・・
その日、私が帰宅すると、一足遅れて明里も帰って来た。
私を見るなり、興奮した様子で話し始めた。
「おじさん! すごいです! おじさんの言った通りでした!」
「そうか、それは良かった」
私が研究室から出た後に行った検証実験を、明里が説明する。
そんな明里の話を聞きながら、今までの私を振り返った。
……そうだ、明里と会う前の私は、今の仕事に目途が立たず、悩んでいた。
明里と一緒に生活する様になってから、色々なアイディアが浮かぶ様になった。
そして、私が東北の研究所へ赴任して、明里との別居が始まった頃から、ひらめきの神様が訪れなくなり、4年の予定の赴任が6年になってしまった。
そして今、再び明里と一緒に生活する様になって……
しかし、今日の閃きは、今までにないものだ。
明里と交わり、放心状態となった。
そして、頭の中が真っ白になり、ゾーン状態へ入っていった?
その中で、閃きの神様が集団で降りてきた。
明里への変態行為が、ゾーン状態への扉を開いた?
……いゃ……まさか……ねぇ?
しかし、何にしても、明里がいてくれれば……
私は……まだ……やれるかもしれない!
私は、碧の研究所への異動を、申請する事にした。
【 完 】
「おじさん、酷いです!」
「ごめんなさい!」
「いきなり本番で、おじさんに合わせるの大変でした」
「……はい?」
「今度は前もって、変態ゴッコのシチュエーション、教えて下さい」
「……では、敗戦国の姫さま明里が、国民の命と引き換えに、敵国司令官の私に躰を捧げて……」
「あぁ、やっぱり、そっち系なんだぁ」
「いゃぁ……」
……なんということでしょう。
これからも閃きの神様を呼び寄せる為に、この様な変態ゴッコを行うのですかぁ?
どうやら明里さんは、おじさんの変態ゴッコに付き合ってくれるようです。
まあ、人それぞれでしょうから……
この2人なら、結婚しても、倦怠期など訪れないのでしょう。
『変態ゴッコは正義だ!』
お2人とも、お幸せに♪
最後までお付き合い頂いた読者さま、本当にありがとうございました。
さて、次回作ですが、タイトルは、
『女子中学生に手を出してしまった! ~魔法使いと結んだ初めての契り~』
今度のヒロインは中学生!
明里さんよりアブナイお話しです。
そして主人公は、お約束の変態さん。
いや~さすがにこれは、アウトでしょう。
是非、ご期待下さい!




