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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第二戦 ステップを合わせて
120/261

感謝

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 爆発の衝撃によって、2号機と5号機は七日前のようにひどく絡みあってしまった。

 スズは、コックピットの背もたれに深く体を沈められ、後ろにのけぞる。

「わっ⁉」

 ディスプレイ越しのカエデも、驚いて声を荒らげた。

『きゃあっ!』

「いってて……久遠さん、大丈夫?」

 背中を強打し、それをさすったスズは、ディスプレイ越しのカエデに心配そうに声をかける。

『うん。平気』

 スズは、カエデの返事に、ホッと安堵した。

「よかった……」

 ていうかこれ……動けるのかな? スズは、ディスプレイに、眉を下げた顔を向ける。

「ねえ、久遠さん? 動ける?」

『ダメね——動けないわ』

 あ、これ、ダメそうだな……。

「ちょ、ちょっと待ってて」

 スズは急いで5号機をなんとか動かしてから、カエデのところへ駆け寄り、プログのハッチ越しに、カエデに声をかける。

「大丈夫? 久遠さん?」

 カエデは、プログ射出用の操縦桿を引っ張り、バシュウウッと、ハッチを開ける。

 スズはプログの上によじ登ったが、体勢を崩しそうになり、途中で転倒しそうになった。

「スズ」

 コックピットに降り立ったあと、彼女に問いかける。

「え? どうしたの?」

「ありがとう。助かったわ」

 スズは、カエデをハッと見つめた。

「……スズ?」

 スズは少し放心したままだったが、カエデに声をかける。

「あ、ううん。なんでもないよ」

 スズはカエデに手を差し出すと、カエデはスズの手をとった。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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