多くの商品はお客様の為にあります 第十三話
毎朝、サンドイッチを買うサンドさんが今日もやってくる。
ゲートイン、そして出走!!
軽快な足取りだ。
第一コーナーをうまく回った。
すんなりと飲料コーナー到着だ。
何を買う?
何か探しているようだぞ。
おおっと手を伸ばしたのは珈琲コーナー。
缶珈琲を手にしたぞ。
今日は珈琲なのか。
珈琲な気分なのか。
いや、元に戻した~
お茶だ、ここで本命のお茶がやってきた。
籠にお茶をいれたぞ~!
やっぱり本命だった~!
そして、第二コーナーを曲がり、サラダ・惣菜コーナー。
おおっとここはスルーだ。
完全に見向きもしなかった。
何をやっている、サラダ・惣菜!
もっと、魅力的な商品開発が必要だぞ。
そして、サンドイッチコーナーで立ち止まったぞ。
卵がおいしい玉子サンドか?
それともレタスしゃきしゃきレタスサンドか?
いやいや、ここは大穴の餡とホイップの甘い甘いサンドイッチか。
おぉ!
レタスサンドが選ばれました~
本命がキター。
俺は、ドキドキしながら、バーコードリーダーを握り締める。
レタスサンド、お茶、こんなので足りるのだろうか。
いや、コンビニなんてそこらじゅうにある。
腹が減ったらその都度買えば良いのか。
商品をスキャンする。
手が震える。
さらば、本命ぞろいの商品たちよ。
今日も俺の負けだぜ。
「あんちゃん、今日も眠そうだな。
ご苦労様」
「お客様こそ、毎日、勤務お疲れ様です」
「いや、俺の子供もあんちゃんくらい働き者だったらなぁ~」
「いえいえ、私なんか、まだ、若輩者ですよ」
「言葉の選び方が古臭い、、、失礼、政治家みたいだな」
「古臭いでいいですよ。
どうせ、俺はおっさんですよ」
「まぁ、そうふてくされるな」
「じゃあ、またな」
お金を置き、サンドさんは立ち去った。




