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多くの商品はお客様の為にあります 第十話
土曜日のコンビニの夜勤バイト。
お客は誰もいない。
朝は渋滞が起きる幹線道路と言えども、深夜となると交通量は激減する。
俺たちはこの深夜にバックヤードで休憩、交代で夜食を摂る。
山本君が夜食を食べ始める。
「ねぇねぇ、かぁさん」
さぁ、始まったぞ、山本のくだらない話。
「聞いてくださいよぉ~」
今日のくだらない話は何だろうか。
何だか、土曜日の日課になりつつあるぞ。
持ってくる人も多いが、弁当を購入して食べることもある。
「驚いたんですけど、、、雨の日に、、、」
山本君がしゃべり始めた。
「うぐっ、、、二人乗りしている男女のカップルがいたんですよ」
食べるか、しゃべるかにしろよ。
「、、、男の方が自転車を運転していたんですね」
ほう、自転車か。
俺も、駅までは自転車だが。
「傘も差していたんです、、、」
意外と雨の日に自転車で傘差すと危ないんだよな。
って、今は法律違反だぞ、その行為は……。
「危ないなぁ、と思っていたら、、、」
倒れた、とかっていうオチか。
「傘を持っていたのは、後ろの女性だったんですよ」
何だよ、それ。
もっと、面白い話にしてくれよ。
「なんか、彼女ほしいなぁ~と思いましたよ」
「お前の感想なんてどうでもいいよ!」
俺はつい叫んでしまった。
もうこいつは、山本君じゃねぇ、山本と呼んでやる!




