表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな愛が灯る場所  作者: 浮世雲のジュン
第7章『春の風が、そっと触れる朝

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

477/1012

477話「Grace Darlingの勇気、遥かな海から」


夏の訪れを感じる穏やかな午後、詩織さんから再び分厚い資料が届いた。

https://suno.com/s/HtPQl1BJZlSQOEF6

表紙には「Grace Darling」と記され、凛は灯台荘の庭でそれを広げた。


フサエさん、悠真、湊、遥がそばに集まり、皆で静かに読み始めた。


Grace Darlingの伝説 〜灯台守りの娘の勇気〜1815年、イギリス・ノーサンバーランド州。


Grace Horsley Darlingは、灯台守りの娘として生まれた。


Longstone Lighthouseという、荒波のFarne Islandsに立つ灯台で育ち、父William Darlingとともに灯台の灯りを守っていた。


1838年9月7日、激しい嵐の夜。

蒸気船Forfarshireが岩礁に衝突し、沈没した。


約60人の乗客・乗員が海に投げ出され、多くの命が失われた中、9人が近くの岩(Big Harcar Rock)にしがみついていた。 Graceは灯台の上層の窓から、望遠鏡で生存者を発見した。


父と二人で話し合い、近くの村の救命ボートが出せないほどの荒天だと判断。


彼らは小さなボート(Northumberland coble)を漕ぎ出し、約1マイルの激しい波を越えて救助に向かった。 Graceはボートを安定させ、父が岩に上がって生存者を助け入れるのを支えた。


最初に女性(子供2人を失ったSarah Dawson)と数人の男性を灯台へ運び、

再び父と救助者とともに残りの人々を救出した。 この勇敢な行動は新聞で大きく報じられ、Graceは一夜にして国民的英雄となった。


ヴィクトリア女王からも称賛され、詩や絵画、歌に描かれ、「Amazing Grace」として語り継がれた。

しかし彼女自身は控えめで内気な性格のまま、1842年、26歳の若さで結核により亡くなった。


今もBamburghの教会に彼女の記念碑があり、Grace Darling Museumがその勇気を伝えている。


凛は資料を閉じ、夏の風に髪をなびかせながら静かに言った。


「Graceさん……22歳で、父さんと一緒に、激しい嵐の海にボートを漕ぎ出したんですね。


 雪乃さんの吹雪の扉を開けた勇気と、アイダさんの凍える波を越えた勇気……

 同じ光を、遠い海の向こうで灯していた」 悠真が静かに頷いた。


「旅先で聞いた話とも重なる。灯台守りは、ただ灯を回すんじゃない。命を招き入れるんだ」 湊はギターを手に取り、即興で穏やかで力強いメロディーを奏で始めた。


遥は皆の表情を優しくシャッターに収めた。


凛はノートを開き、新しい詩を書き留めた。


Graceの灯

遠きイギリスの 荒波の島で

Graceは父と ボートを漕いだ

雪乃の冬の扉 アイダの凍る海

Graceの嵐の波を越えて

私の胸に 届く 守るだけでは 光は届かない

勇気を持って 海へ漕ぎ出すとき

灯台は より強く 誰かを招く 私はその系譜を ここ日本で

継ぐ者


**Graceの灯

遠きイギリスの 荒波の島で

Graceは父と ボートを漕いだ

雪乃の冬の扉 アイダの凍る海

Graceの嵐の波を越えて

私の胸に 届く 守るだけでは 光は届かない

勇気を持って 海へ漕ぎ出すとき

灯台は より強く 誰かを招く 私はその系譜を ここ日本で

継ぐ者

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ