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45 話 『霧の中でも、光は消えない』
45 話 『霧の中でも、光は消えない』
朝の窓に、薄い霧がかかっています。透が静かに言いました。
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「霧の日は、光がぼんやりするね。」文子さんがお茶を注ぎながら、
「それでいいのよ。
はっきり見えなくていい。」あなたが今、
心が霧に包まれたように、
何もはっきりしないなら、
そのままぼんやりしていていい。灯台は、霧の中でも、
決して消えない。
ただ、柔らかく、
ゆらゆらと光を届ける。「今日は半分でいい。
霧の中で息をしているだけで、
あなたはもう、
誰かの光になっている。」心のふるふるが、
霧のように立ち込めても、
無理に晴らそうとしなくていい。
そのふるふるは、
あなたがまだ生きて感じている、
優しい証拠だから。
霧の朝は、心の輪郭がぼやけても大丈夫です。
はっきりしないあなたも、そのままでいい。
霧の中でも灯台の光が消えないように、
あなたの小さな光も、ちゃんとここにあります。
今日のあなたが、半分のままで息をしていること。
それだけで十分です。




