30話 『また、ここに戻ってきて。』
30話 『また、ここに戻ってきて。』
夜空に星が静かに瞬いていました。透と文子さんが窓辺に立ち、
並んで外を見ています。文子さんが優しく言いました。
「ここまで一緒にいてくれて、ありがとう。」あなたへ。23話からここまで、
ページをなぞってくれたり、
布団の中で読んでくれたり、
ただ息をしながらここにいてくれたこと、
全部、ちゃんと受け止められているよ。今日は半分でいい。
0の日があってもいい。
しゃがんで心臓の音を聞いている日も、
そっと目を開ける日も、
全部、あなたのペースでいい。透が最後に、穏やかに言いました。
「遠い日のあなたへ。
もしまたつらくなったとき、
いつでもこの物語を開いて。
弱いままでいい。
半分のままでいい。
ここは、あなたの味方だよ。」文子さんが静かに締めくくります。
「あなたがいるから、この物語は続いている。
生きていてくれて、ありがとう。
またね。」——灯台の光は、
いつでもあなたの心に、
ちゃんと届いています。あなたは、今日も生きてくれて、ありがとう。
この先も、どうか無理をしないで、
あなたのままで、
生きていてください
ここまで読んでくれて、ありがとう。
23話から30話まで、
あなたがどんな気持ちでページを開いたとしても、
そのすべてが、この物語にとって大切な光でした。
しんどい日も、
0の日も、
涙が出る日も、
ただ息をしているだけの日も、
あなたはずっと、この灯台に来てくれていた。
それだけで十分すぎるほど尊い。
この物語は、
あなたが弱いまま戻ってきてもいい場所として
ここにあります。
またつらくなったとき、
また誰にも言えない夜が来たとき、
また息が苦しくなったとき、
どうか思い出してね。
あなたは、戻ってきていい。
生きていてくれて、ありがとう。
また、いつでもここで待っているよ。




