ども。
「私は甘党なので2杯。皆さんは?」
「僕も甘党なので、同じだけ」
留さんの質問に社長がすかさず答える。答えを待って、留さんが社長のカフェオレにも砂糖を入れた。
「ええ?砂糖を2杯もいれるの?もったいない。せっかくのコーヒーを味わおうよ!私は断然ブラック!あ、もう、カフェオレだからミルクは仕方ないけど砂糖はいらないっ!」
「ミルクコーヒーですよ、エリ」
「うるっさいエリーゼ、あ、エリーゼも甘いの好きだよね。あっちの世界だと砂糖は贅沢品だったから、日本では甘い物いっぱい食べられて幸せで、あ、そう、お母さんに妊娠中から甘い物食べ過ぎ怒られてケーキは週に1度以上禁止だから、食べようとしてたら注意してね!」
見た目だけならかわいい親子のじゃれ合い。
「ええええっ、いえ、あの、ホットケーキは、アフタヌーンサービスのホットケーキはケーキに入らないですよね?」
エリーゼさんが涙目でこちらを見た。
う?ホットケーキは、ケーキか否か?……難しいことを尋ねられましたよ。答えに窮していると、留さんが答えてくれた。
「ミルクコーヒーをコーヒーじゃないからセーフというのなら、ホットケーキもケーキじゃなくてセーフにしないとフェアじゃないでしょうね。さ、では実験です。早速いただきましょう」
さすが賢者と呼ばれた留さん。あっさりホットケーキ問題を片付けてくれました。ありがとうございます。
「ああ!留さん、カフェオレを飲んだ途端に、HPもMPも回復しました!」
「ちょっと、私は飲んだけれどステータス表示すらできない、なんで?やっぱりミルクコーヒーじゃだめなんじゃない?カフェオレ頂戴!」
とカップを不満そうに前に押し出したエリさんを留さんが『鑑定』するふりをした。
「ちゃんと効果はありますよ。HPは全回復してます。足りないのは砂糖ですよ。MPは砂糖を入れないと回復しないようなのです」
留さんの言葉に、エリさんがガーンとショックを受けた。
「少しでも大丈夫かもしれませんので、スプーン半分、試してみてください」
留さんがカップに砂糖を入れてスプーンで混ぜてからエリさんにミルクコーヒーを戻した。
ゴクリ。
「ん?ん?おいしい!なんで?砂糖入れると美味しい!あれ?もしかして幼女だから?子供は苦みを強く感じるとか聞いたことあるけど、甘いのこんなにおいしく感じるなんて初耳、やばい、ミルクたっぷりでマイルドになってミルクの甘味に砂糖の甘さが加わると、なんとも言えずコーヒーとの一体感が深まり、すごくおいしい、って違う、それよりステータスオープンって、えええ、なんでよぅ、MP40しかないじゃん。全回復するんじゃないの?」
留さんが首を横に振った。
「さっき体に取り込んだ魔素は全回復しただろう?」
「あら?魔素は魔力になって体に溜まりますよね。でも、魔法として放出させてしまえば、体に魔力の元となる魔素はなくなり回復はしないのでは?魔素が大気中にある環境であれば薬草などで魔力が回復するのは、薬草が魔素を含んでいるか、魔素を急速吸収作用があるとかで説明できそうですけれど」
留さんにエリーゼさんが質問する。
「うん、これはね、僕の個人的な考えで正しいかは分からない。が、サファルがここには魔素がないから魔法が使えないと言うわりに、カフェオレを飲むと魔力が回復する」
ああ、確か言ってましたね。魔素がないとか。
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☆評価は↓広告の下にあるらしい。あとがきでいつも埋もれてるかも。埋もれないようにあとがきおしまい。




